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気ままな場所

主にオーガスト系のゲームとかのSSや類する小ネタ等を書いていこうと思います

夜明け前より瑠璃色な SS   『二人の愛とその証  第2話』

最初は特に感じなかったのですが、ある程度日が過ぎてお腹が大きくなってくるとさすがにお店で働く事ができなくなったので自宅で大人しくすることにしました。
とは言うもののそれでもやはり何かしていないと落ち着かない性格なので麻衣さんの家事のお手伝いと軽い運動も兼ねて商店街へお買い物に出かけると
「あ~ら ミアちゃん、 お腹も大きくなってきたわね~。 こうして皆お母さんになっていくんだよ」
私「あ、こんにちは~」
「ミアちゃん、買い物は旦那にまかせて大人しくしてればいいのに」
私「でも少しは運動しないと落ち着かないですんで」
「そうかい。 まぁおまけに何かつけてあげたいトコなんだけど荷物を重たくして体にさわちゃいけないから、じゃぁいくらかまけとくよ。麻衣ちゃんに何かうまいもの作ってもらいな」
私「はい。 ありかとうございます」
商店街のおじさんやおばさんたちもこうして明るく声をかけてくれたり色々アドバイスをしてくれたりでもう毎日感謝です。
「どんな子が生まれるかたのしみだね~。 きっとミアちゃんに似て可愛い子だよ」
「困ったことや分からない事があったら遠慮なく聞きに来なさいよ。 何たって私達は母親の先輩だから」
私「ありがとうございます。 またよろしくお願いします」
本当に皆いい人ばかりです。


時は経ってお腹も更に大きくなってきたので私は出産に備えて病院に入院することになりました。
達哉さんたちは毎日お見舞いにきてくれて話し相手になってくれますが、それにしても入院生活はヒマです。
身重のためなかなか思ったように体を動かせないから余計にそう思うのでしょうけど、病院の廊下とかで洗濯物やほうきを持って走り回っている人を見ると手伝いたくて仕方がありません。
仕方が無いのでこんな時は麻衣さんが持ってきてくれたお料理の本を見たり、テレビの料理番組を見たりして色んなお料理の研究をしたり、あとは子育ての専門誌を見たりすることにしています。

今日もそんな感じで本を見ていると、さやかさんがお見舞いに来てくれました。
私「あ、さやかさん こんにちは」
さやか「こんにちは。順調みたいね。 ところで今日はサプライズゲストも来てるのよ」
と、その時さやかさんの後ろに見えた人の姿に思わずビックリ!!
私「ひ・・・姫様!!! それに母様!! いつ地球にいらしたのですか??!!」
思わず立ち上がろうとする私に
フィーナ「あ!!ダメじゃない!!そんなに動いちゃ!! 遅くなったけどミア、おめでとう。 今日着いたのよ。 あら・・・お腹ももうこんなに大きくなったのね。 この中に達哉との愛の結晶が育っているのね」
クララ「おめでとう、ミア。 あなたももうすぐお母さんになるのね。 しばらく見ない間に随分しっかりした大人の顔つきになったのね」
私「ひ・・・姫様~~~~!!! 母様~~~~~!!!!」
何故か分からないけど私は二人に抱きついて声を上げて泣いていた。
さやか「あらあら・・・二人に会ったとたんに甘えん坊さんになっちゃって。 うふふ・・・きっと心のどこかに二人に会いたいと願う気持ちがあったのね」
フィーナ「本当に。 さっきクララが大人の顔つきになったって言ったばかりなのに、やっぱり母親の前では子供なのね」
しばらくの間思い切り声を上げて泣いたら気分がスッキリしたのかようやく落ち着いてお話ができるようになったので、姫様と母様とさやかさんも交えての話に華が咲いた。

トントン・・・ドアがノックされた。
「ミア!! 気分はどうだ?」
私「あ、達哉さん」
フィーナ「達哉、久しぶり」
クララ「こんにちは。お久しぶりです。 ミアがいつもお世話になってます」
達哉「こ・こんにちは、こちらこそミアさんには何から何までお世話になりっぱなしで、本当に感謝で一杯です」
達哉「あ、フィーナ 準備は出来たから迎えにきたよ」
フィーナ「分かったわ」
ミア「え?? 今日は何かあるんですか?」
達哉「あぁ、 このあとおやっさんトコで会食」
ミア「いいなぁ~ 私も食べたいです」
達哉「そう言うと思ってほら!!」
ミア「うわ―――――!! 嬉しいです!!」
達哉「おやっさん特製のスタミナメニューだ。 『これ食べて元気な子を産んでくれ』だってさ」
ミア「でもこれ、量が多くないですか? 私一人ではちょっと・・・」
さやか「クララさんの分もよ。 今夜クララさんはここに泊まる手配をしてあるから」
ミア「本当ですか? ありがとうございます!!」
さやか「久しぶりに親子水入らずで積もる話もあるだろうし」
ミア「はい、ありがとうございます」
達哉「じゃぁ 姉さんにフィーナ、行こうか。 ミア、また明日」

クララ「地球での生活ももう慣れたみたいね」
私「はい、皆さん凄く親切にしてくれますので大丈夫です。 それよりも姫様の方は大丈夫でしょうか? 私の我侭のために迷惑をかけてしまって・・・」
クララ「大丈夫よ。 あの時ミアに言ったんでしょ? いつまでもミアがいないと着替えも出来ないようじゃダメだ・・・って。 フィーナ様も自分で言った以上は必ずやるお方ですからミアはそんなことを気にしなくてもいいのよ」

この後、私は料理に舌鼓を打ちながら母様といつ果てるとも知らない会話を交わした。



時は流れて、遂にその日がきたみたいです。
私「うぅぅぅ・・・・」
突然、激しい陣痛がきた。
凄く痛いし不安もないと言ったら嘘になるけれど・・・でも私には達哉さんが、そして皆がついてるから怖くはないし頑張れる。
だってこれから達哉さんと二人で育んだ新しい命が生まれるのだから。
病院側が連絡をしてくれたのか、皆が病院に駆けつけてくれていた。
「ミア――――――!!」「ミアちゃん、頑張れ!!」
達哉さんや皆の声が聞こえる。
達哉さんは私の手を取って
達哉「ミア、頑張って!!」
私「はい。行ってきます」
そして私は分娩室へ入った。


Another view 朝霧達哉

予定日も近づいてこのところ朝から落ち着かない毎日である。
それだけに病院からの連絡がきたと姉さんから聞いた瞬間俺は一目散に病院に走った。
今の俺に仕事なんて考えられない!! 目の前に浮かぶのはミアの姿だけである。
俺「ミア―――――!! 今行くぞ―――――!!!」

俺が息を切らしながら病院に着いたときはもうすぐ分娩室へ連れて行かれるところであった。
暫くすると姉さんや麻衣、そしておやっさんと仁さんも来てくれた。
俺はミアの手を取って
俺「ミア、頑張って!!」
私「はい。行ってきます」
痛みの中に微かな笑顔を残してミアの姿は分娩室に消えた。

扉の前で立っている俺に
さやか「大丈夫よ。 達哉君」
麻衣「そうだよ、お兄ちゃん。 ミアちゃんなら絶対心配無いって!!」
俺「分かっている・・・そんなことは分かっている。 だけど・・・」
左門「タツ、 俺もお前の気持ちはよく分かる。 こういう時、男は結局何も出来ないのが悔しいんだろ?」
俺「・・・そうです。 ミアがあんなに痛い思いをして頑張っているのに俺は・・・手を取って“頑張れ!!”と言ってやることくらいしか出来ないのが悔しいんです・・・。 ミアの痛みを少しでも俺が代わってやれたら・・・って」
さやか「達哉君、それは違うわよ。 そうして手を取って励ましてあげる事がミアちゃんにとっては一番の薬なのよ」
左門「そうだぞ、タツ。 大体お前がしっかりしなくてどうする!! ミアちゃんは今、一世一代の大仕事をしているんだ!! 今のお前の仕事はミアちゃんを信じて精一杯応援してやる、そして終わったら一番に労ってやることだ!!」
俺「・・・そうですね」
ミア、今の俺には“頑張れ!!”と強く願ってやることしかできないけど何処の誰よりも一番ミアのことを応援しているぞ!!

暫く無言の時間が続いた。

「おぎゃ――――」
気のせいだろうか・・・中から元気な産声が聞こえた気がした・・・。
そして・・・
扉が再び開かれた。
「おめでとうございます。 元気な女の子ですよ」
俺の目の前がパッと一気に明るくなった気がした。
俺はすぐベッドに駆け寄り
俺「ミア、お疲れ様」
ミアはニコッと笑って
ミア「はい、頑張りました」
生まれたばかりの天使はミアの横でスヤスヤ眠っている。
とりあえず病室に行ってゆっくり天使の寝顔を見せてもらおう。

Another view end


病室で落ち着いたあと私は生まれたばかりの我が子を抱きかかえた。
我が子の体温を感じる。
生きている事を実感する。
そして、改めて私達の子であることを実感する。
私「そういえばもしかしたらチコもこういうときは同じ気持ちだったんでしょうね」
達哉「チコ・・・か。 というかもうチコの子供たちの時代だな。 もしかしてミアにお祝いを言いにそこに来てるかもしれないぞ」
私「あそこに飛んでいるのがそうだったりして?」
達哉「だったらいいね」
そんな会話をしつつ私は胸に抱いている我が子を見つめた。

私「抱っこしてみます?」
達哉「うん」
私は達哉さんに子供を渡した。
達哉「暖かいな・・・。 こうしてると俺も父親になったのかなって実感するな」
麻衣「とうとうお兄ちゃんもパパになったんだね」
達哉「あぁ、そして麻衣もおばちゃんになっちゃったんだよ」
麻衣「もう―――――、おばちゃんじゃないもん!!」
麻衣さんが頬っぺたを膨らませ、それを見ている周りから笑いがこぼれる。
達哉さんがスヤスヤと眠っている子供の顔を覗き込んで
達哉「当り前なんだけどミアそっくり!!」
麻衣「ホントだ!! ミアちゃんによく似てるね。 でも所々お兄ちゃんとも思えるところもあるね」
左門「ああ、この辺なんかタツそっくりだ」
達哉「ははは・・・俺も一応親ですから」
仁「ははは! そりゃそうだ。 似てるとこが無かったら寂しいな」
達哉「あれ? そういえば姉さんは?」
麻衣「カレンさんに電話してるよ。 たぶんすぐにフィーナさんにも連絡が届くんじゃないかな?」
電話が終わったみたいでさやかさんが入ってきた。
さやか「ごめんごめん。 私にも見せて!! あらあら、ミアちゃんそっくり!!」
達哉「そう言えば・・・名前、どうしようか?」
私「う~~~~~ん・・・どうしましょう??」
達哉「・・・一つ案があるんだけど、いいかな?」
私「はい、どんな名前ですか?」
達哉「ミアの故郷にちなんで『瑠那(ルナ)』っていうのはどうかな?」
さやか「うん。いいと思うわよ、達哉君」
麻衣「そうね。 私もいいと思うよ」
左門「ほう、なかなかいいんじゃないか? タツ」
仁「うん、やっぱり一番頑張ったのはミアちゃんだからね」
私「そ・・・そんなことないですよ。 達哉さんや皆さんに励ましてもらえたからですよ。
でもいいんですか? 私にちなんだ名前で」
達哉「ダメかな? ミアは気に入ってくれると思ったんだけど」
私「そんなことないです。 凄く嬉しいです」
達哉「じゃ、決まりでいいか?」
私「はい。 きょうからあなたの名前は『朝霧瑠那』ですよ」
さやか「じゃぁ名前のこともフィーナ様に報告しておかなければいけないわね」
そういってさやかさんは病室を出て行った。
「ミアちゃん、おめでとう!! 連絡をもらったから飛んできたよ」
さやかさんと入れ替わりに花束を抱えて慌しく入ってきたのは、菜月さんだった。
左門「こら、菜月。 瑠那ちゃんが起きちゃうじゃないか」
菜月「あ、ごめんなさい・・・って、瑠那ちゃんって誰??」
達哉「あぁ、たった今名前が決まったんだ。 ミアの故郷の月にちなんで『瑠那』にしようって」
菜月「あぁ、そうなんだ。いい名前ね。 でもその瞬間に立ち会えなかったのはちょっと残念・・・」
達哉「瑠那、菜月おばちゃんが来ましたよ~~」
菜月「おばちゃんじゃない!! お・ね・え・ちゃん!! でしょ?!!」
達哉「お前は娘を怖がらせるなよ!! いきなり泣かせる気か?!!」
菜月「怖くないわよね~~~。 いい子だもんね~~~」
達哉「何かその笑顔の奥に殺気を感じるぞ・・・」
菜月さんの手にしゃもじがキラリ・・・


Another view フィーナ=ファム=アーシュライト

私「そろそろ予定日も近づいたわね」
私は執務室で一人カレンダーを見て呟いた。
どうもこのところ落ち着かなくて仕事もはかどらない。
意味も無く部屋の中をウロウロすることが多くなり
「姫様、もう少し落ち着かれては?」
と言われることもしばしば・・・。

その時
「フィーナ様、地球のカレン様から高速通信が入りました」
私「すぐまわしなさい」
これを待っていた私は通信文を見た瞬間
私「とうとう生まれたのね。おめでとう!!ミア!! さっそくクララにも連絡しないと・・・」

私「クララ? 私です。 たった今カレンから連絡が入って先程無事女の子が生まれたとのことです」
クララ「そうですか。ありがとうございます」
私「妊娠したときとはうって変わって妙に落ち着いているわね」
クララ「あの時は突然でしたし」
私「いずれにしてもまたもう一度地球には行かないといけないわね」
クララ「そうですね。 孫の顔を見に行かないといけないですね」
私「あ! ちょっと待って。 今、別の通信文が・・・。 えぇ・・・っと、名前も決まったそうよ。 ミアの故郷の月にちなんで『瑠那』ですって」
クララ「そうですか。 私が言うのも何ですけど嬉しいですね」
私「でももしかしたら達哉のことだから結構前から決めてたかもしれないわね」
クララ「ミアもこれだけ大事にしてもらえたら本当に幸せでしょうね。 達哉さんにはとても感謝しています」
私「達哉には私からよろしく伝えておくわ。 地球に行く手筈はまた私の方で整えておきます」
クララ「はい、宜しくお願い致します」
私「それじゃ、これで」
クララ「はい、失礼致します」

達哉とミアもとうとうパパとママか・・・
私もおばちゃんになっちゃったな。でも・・・絶対におばちゃんとは呼ばせないからね。

さて、ミアと達哉におめでとうメールを送っておかないとね。
私「誰か!」
「はっ!」
私「すぐに私の名前で地球のカレン宛に高速通信を送って頂戴。文面は・・・・」
「わかりました」

Another view end


                   最終話へ続く・・・




あとがき
というわけで2話目が終了とさせて頂きます。
一応次で終了ということになっています。



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『夜明け前より瑠璃色な-Moonlight Cradle-』は2009年2月27日に発売です。