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気ままな場所

主にオーガスト系のゲームとかのSSや類する小ネタ等を書いていこうと思います

FORTUNE ARTERIAL SS 『天使の顔、悪魔の顔』

「孝平くん、私のこと好きだよね?」
俺の目の前にはいつもの笑顔のはずなんだけど何故か物凄く怖い目をした陽菜がいる。
その目は例えるなら悪魔に魂を乗っ取られたかのような目をしてる。
そして・・・手には包丁が握られている。
その包丁は真っ赤に染まっていた。
正に血の色である。
よく見ると陽菜の体も真っ赤である。
俺のではない。陽菜自身のでもない。
そして陽菜の後ろの惨劇が目に入る。
「うぅっ・・・・!!!!」
3つの真っ赤に染まった塊が横たわっていた。
塊・・・と言うより人(だったもの)である。
陽菜のは恐らくその返り血だろう。
それが誰かはパッと見ただけですぐに分かった。
「う・・・ウソ・・・だろ?!!!」

「孝平くん・・・私のことが一番好きだよね?」
更に陽菜は俺に問いかけてきた。
「答えてよ・・・孝平くん・・・」
こ・・・こんな状況で答えられるもんか!!それよりも・・・
「ねえ・・・答えて・・・」
「は・・・陽菜・・・う・・・後ろのは??」
陽菜はニヤリとしながらその横たわっている物体を一瞥すると
「あぁ、これ?ちょっと邪魔だったからお休みしてもらったんだ」
「お・・・お休み・・・って・・・」
「そう、お休み・・・。3人ともよく眠ってるね」
“眠っている”・・・って・・・おい!!
「それに・・・邪魔・・・って・・・」
「孝平くんがいけないんだよ・・・」
「お・・・俺のせいだと言うのか?」
「私、孝平くんのことがこんなに好きなのに・・・孝平くんがみんなに優しくするから・・・」
「そ・・・そりゃ会長や白ちゃんは生徒会でも一緒だし・・・かなでさんも・・・俺がここに来た時から目をかけてくれたし・・・当り前だろ?」
「私だけに優しくしてくれたらよかったのに・・・。私、いつも孝平くんが帰ってくるのを一人で待ってたんだよ。そしたらいつも千堂さん達と楽しそうに帰ってくるし・・・」
「そ・・・そりゃ監督生室を一緒に出てくるんだから当然だろ?!!」
すると今度は涙を浮かべながら
「私が毎日どんな気持ちでそんな楽しそうな孝平くんの姿を見ていたか分かってる?」
陽菜が俺に静かに語りかけながらジリジリと距離を詰めてくる。
「一人で待ってるのって・・・凄く寂しかったんだよ・・・」
「・・・・」
余りの恐怖に俺は声すら出せない。
そして遂に手を伸ばしたらお互い届くところまで2人の距離が詰まってしまった。
「でももうこれで終り・・・。私がこの手をもう少し伸ばすだけで・・・」
「・・・や・・・や・・・」
「孝平くん・・・これからはずっと一緒だよ・・・永遠に・・・ね」
「や・・・やめてくれ!!陽菜!!」
やっとの事で俺はその一言だけ絞り出したが陽菜の耳には全く届いていない。
俺はこの場から逃れたいのにまるで金縛りにでも遭ったかのように体が固まって動かない!動けない!
動くことができるのは体中を伝い流れる汗のみ。

「もう・・・いいよね。孝平くん、一緒に行こうね」
陽菜が手にした包丁を胸の前で構える。
「私も後ですぐに行くから・・・。先に『おやすみなさい』・・・」

「や・・・やめろ―――――――――!!!!」

「は!!こ・・・ここは??!!」
周りをキョロキョロ見回す。
間違いなく俺の部屋である。
そして自分の体を調べてみる。
どこにも傷は無い。
「・・・よかった・・・夢か・・・」

「あ、目が覚めた?何だかうなされてたみたいだけど大丈夫?」
声がした先にいたのはさっきまでの悪魔の顔と全く違う天使の顔が。でも・・・
「は・・・陽菜・・・大丈夫・・・って!!オイ!!その手に持ってるのは??!!」
陽菜が手にしているのは正にさっき見た“アレ”と全く同じ物である。
「あぁこれ?“よく切れる”って通販番組でやってたから買っちゃたんだ」
さらに陽菜の後ろに目をやると・・・3人が寝転がっている!!
「お・・・おい!!後ろの3人は??!!!」
陽菜はニッコリしながら
「お休みしてるみたいだね。3人ともよく眠ってるね」
これまたどこかで聞いたセリフが・・・
「お・・・お休み・・・って・・・?!!!」
はっと気がついてよく見てみると何故か陽菜の持っている包丁には赤い液体が付いていた。それに着ているエプロンもまるで返り血でも浴びたかのように・・・。
・・・冗談だろ??!!!ここは確か現実世界のはずだよな??!!だったら・・・まさか正夢??!!
俺の体を冷や汗が伝う。
「陽菜・・・まさか・・・そ・・・その・・・赤いのは?!!!」
俺は血の気が引いた顔で恐る恐る陽菜に尋ねた。
「あぁ、これ?ついさっき試し切りでケチャップの容器を切断してみたんだ。ほら、コレ」
そう言って陽菜は真っ二つにされたケチャップの容器を俺に見せる。
「番組でやってたのを実際にやってみたんだけど飛び散っちゃったんだよね。ごめんね。ちょっと汚しちゃった」
「は―――――――・・・だったらいいんだけど・・・」
「でも・・・どうしたの?孝平くん。さっきから凄く怯えた目をしてるんだけど・・・。私、そんな怖い顔してる?」
「あ・・・な・・・何でも・・・ないし・・・陽菜は・・・いつもと・・・全然変わらないよ。ちょ・・・ちょっと・・・な」
「そう?ならいいんだけど。ヘンなの・・・」
よかった・・・マジでよかった・・・いつもの優しい陽菜だ。


しばらくして3人がムクッと起き上がり、目を擦りながら
「ん?ひなちゃん、来てたの?いい匂いがするけど何かつくってるの?」
「あ、お姉ちゃん 起きた?孝平くんのために焼きソバを作ってたんだよ。でもなんでお姉ちゃん達が?」
「お茶会をやろうと思ってみんなで押しかけたんだけど、支倉くんは気持ちよさそうに寝てたからそれを見てると私達も眠くなっちゃって、つい・・・ね」
「陽菜先輩も誘おうと思ったんですけどお部屋にいなかったもので、ごめんなさい」
「あぁ、そうなんだ。私、ちょっとお買い物に出てたから」
まったく・・・紛らわしいシチュエーションだよ・・・。

「そういえばこーへー、汗びっしょりだけど何かあったの?」
「い・・・いえ、大したことじゃないですよ・・・」
「その話し方、なーんか怪しいな。まさか私が寝ている間にひなちゃんを・・・!!」
「それだけは絶対ないです」
「ま、その辺はあとでゆっくり聞かせてもらおうじゃないの?」
話してもいいですけどそんなに面白いものでもないと思うんですけどね・・・

「それより早く着替えないと風邪ひいちゃうよ。はい、お着替えはあちらへ~~」
バスルームを指差された。ここは俺の部屋なのに・・・。
ま、いいか。それにしても夢オチとはいえ、とんでもない夢を見たもんだ。

でもそれからしばらくの間、陽菜の笑顔に微妙に恐怖心を抱いた俺であった。




あとがき・・・みたいなの
一度ホラー的なのを書いてみたくなって書いてみたんですけど、感じが出てるでしょうか?
まぁネタ的にはありがちかもしれませんね。
少々強引でムリのある設定や箇所もある感じなのでツッコミどころも結構あるかとは思いますが、とりあえず話を繋げるためと思ってご勘弁ください。


追記
朝霧さんSS
2/6 さて、これから何が起きるのでしょう?楽しみであります(^^

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10GOOD!!


おもしろいですねww

また来ますぅ~♪♪
(≧∇≦)/☆彡

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『夜明け前より瑠璃色な-Moonlight Cradle-』は2009年2月27日に発売です。