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気ままな場所

主にオーガスト系のゲームとかのSSや類する小ネタ等を書いていこうと思います

夜明け前より瑠璃色な SS     『最高のプレゼントは遥かなる時を超えて』

早坂さん、TMさん、朝霧さん、ふみぃさん SSの紹介と感想どうもありがとうございます。
早坂さん>まぁお話なんで派手になってしまったみたいですけど実際はあまり変わらないんじゃないでしょうか?
今はちょっと訳ありでSSを書く時間がかなりとれているものでして……。
ネタも出てくるときは出てくるものなんですけど出ないときは本当に全く出ないし出てもなかなか文にならないですし……

TMさん>個人的には必ずしも眼鏡好きというわけではないので似合っていればいいのではと・・・(^^;

朝霧さん>ネタをどうもありがとうございましたm(_ _)m
まぁ、達哉くんは余計なことを言って墓穴を掘ってしまうのが面白いというか……

ふみぃさん>この日に限っては地雷を踏んでも踏まなくても災難は降りかかることになってるんです……ははは……(^^;



朝霧さんSS
冒頭の小文:まさに天国から地獄へ……。と言いますか地獄に行く前にしっかり天国の花園は拝んでおかないと(ってコラ!!)
FA小文:お?瑛里華さん、もしかして機嫌がいいのかな? どこ行くのか知らないけど、あのシールを持ったやかましい先輩にはご注意を(^^

やまぐうさんSS 「家族での食事
作るにしても食べるにしても料理というのは共通語ですね。美味しいものに国境はない……ということで



またまたMCネタなんで例の如く伏せます。↓





夜明け前より瑠璃色な SS 『最高のプレゼントは遥かなる時を超えて』


「シア、お疲れ」
「お姉ちゃん、会いたかった……」
私達は500年ぶりに感動の再会をした。
ターミナルにおいて地球からの通信を受け取り、やっとのことで私は務めを終えてターミナルを出てくることができた。
「街並みもかなり変わったわね」
「そりゃ500年も経つと街の風景は全く変わる。変わってないのはこの土地独特の地形とあそこくらいだ」
と言ってお姉ちゃんが指差した先は、500年前に私達が別れたあのモニュメントである。
次の瞬間、私は条件反射のように
「タツヤは……さすがにもう生きていない……よね」
当り前なんだけど口に出さずにはいられなかった。
「……当り前だ」
「そう……だよね」
「今はその子孫もどこにいるのか、また生きているのかも分からない。まぁ探そうと思えば探せないこともないと思うが、探し出したからといってもう今は何があるというわけでもないしお前もここまで血が薄れた子孫には特別興味はないだろう」
「……そうなんだ」
だけど私には一つの大きな希望があった。
確かにタツヤはもうこの世にはいないというのは分かっている。だけど、もしかしたら私のお腹には……

ターミナルから帰ってきてしばらくは引継ぎなどでバタバタしていたがそれらがひと段落着くとかなり周囲が落ち着いてきたので私は病院に行った。
別に悪いところがあったわけではないんだけれど、さすがに気になったんで。
結果は『全く異常なし。健康体である』とのこと。
「……そ、そんな」
私は肩を落として病院を後にした。
健康体なのに嬉しくないというのは変なのだけれど、これには大きな訳があった。
正直私は結果を聞いた瞬間にその大きなそれも最後の希望を粉々に打ち砕かれてしまったのです。


とは言うもののやはり仕事に私情を挟むわけにはいかないし、お姉ちゃんにも余計な心配をさせるわけにはいかない。でも……
「シア、最近元気がないな。どうした?」
「……え? そ……そうかな?」
「これでもお前の姉だ。もっとも姉でなくてもその顔見てたら丸分かりだがな」
やっぱりお姉ちゃんには隠せないな……
「ま、いろいろあってね……」
「まぁいい。それはそうとお前に渡さないといけないのがある」
「え? 何?」
「これだ」
私は一枚のディスクを渡された。今は既に大昔の遺産になってしまったDVDというものだ。
「いわゆるビデオレターというヤツだ」
それと私がタツヤに渡した懐中時計と、私とタツヤのツーショット写真が入ったフォトスタンド。
私が粉々にしたガラス部も不器用に補修されているし……
「こんな形だけどまた会えたなんてね……まったく、間抜けな顔しちゃって……」

さすがに今ではもうDVDなんてものは使われていないんだけど、家にある機械で再生はできるみたいなので再生してみる。
すると画面には凄く懐かしい姿が映し出された。
『シンシア、元気してるか? というか“お帰り”って言うべきなのかな?
シンシアがこれを見るときはもう何年経ってるのかな? 100年か200年か、それとも500年くらい経ってたりして……』
もう……500年も経っちゃったんだよ……
『どっちにしてもたぶんシンシアが見ているときに俺はもうこの世にはいないんじゃないかと思う。
だから俺はフィアッカさんにお願いして、あるものを託しておいた。
まぁ俺がここで言うのはちょっと恥ずかしいんで詳しい事はあとでフィアッカさんに聞いてくれ。
俺としてはもしシンシアが今でも俺のコトを思っていてくれてるならできたら使ってくれたら嬉しいんだけどな。
それじゃあ俺は一足先に空の上で待ってる。なんてな……ははは。さすがにまだ俺もこんなことを言うのは早すぎるか』


「……タツヤ」
DVDを見ている間、私は涙が止まらなかった。
それと同時にタツヤと一緒にいたあの1週間のことが頭の中に再び甦ってきた。

一通りDVDを見終わって
「シア、行くぞ」
「え? どこに行くの?」
「タツヤからの預かり物があると言ってただろう? ついてこい」
「う……うん」
私は涙を拭って立ち上がり、お姉ちゃんの後について行った。


やってきたのはある研究所である。
そういえばここはまだ私も来たことがないよね。でもさすがにお姉ちゃんくらいになると顔パスになっているのかな? 黙って入って行っても何も言われないけど……
「もしかして顔パスとか思っているんじゃないだろうな?」
「え?? 違うの?」
「最先端の研究をやっている所のセキュリティーがそんなに甘い訳無いだろう? もっともさすがに今はいちいちIDカードを通す等という手順を踏まなくてもよくなっただけのことだ。既にお前にもIDは発行されているからこうして私と同じように通行することもできる」
「ふ~~~~ん、さすがに500年も経つと違うのね。で、預かり物ってなんなの?」
「……行って見れば……分かる」
微妙にお姉ちゃんの口調が変わった。こりゃ何かあるわね。

そして、私達はある部屋にやってきた。
「お姉ちゃん、ここは?」
「ここは『冷凍保存室』だ。冷凍保存を必要とするあらゆるものがここに保管されている」
「それは、まぁ……私でも見ればわかるけど……ここに何が?」
「まぁ見てろ」
お姉ちゃんが端末を操作すると、しばらくして中から小さなケースが出てきた。
「な……何? これ?」
「わ……私に言わせるな!!」
お姉ちゃん、どうしたんだろう? 顔も真っ赤になってるけど……
それよりこれは何だろう? ケースには『TATUYA ASAGIRI』と目立つ字で書いてあるけど……
「よ……よく読んでみろ……」
貼られたラベルを読んでみる。
「お……お姉ちゃん、こ……これって??!!」
「わ……分かったか?」
「……う……うん」
何だか自分でも顔が熱くなってきたのがよく分かる。
というのも冷凍保存されていたのは、何とタツヤの精子だった。
そう言えばビデオレターの中でタツヤが
『本当言うとシンシアとの子供が欲しかったんだけど、もしかしたらそれは叶わない可能性があるかもしれないから……』
なんてことを言ってたっけ。
まさかこんな形でタツヤが今の私にとっての最高のプレゼントを残してくれてたなんて……
でも何だかちょっと恥ずかしい気もしてきた。

「……ま、そういうことだ。ったく……アイツもつまらんコトを……」
私はハッと思ってニヤリとしながらお姉ちゃんに聞いてみた。
「そういえば……さっきからどうもお姉ちゃんの口調がおかしかったけど、もしかして?」
「う……うるさい!!! な……何がだ?!!」
なるほどね。確かにこれは言えないわけだわ。……となると?
これはチャンス!! 今までからかってくれた仕返しをしてやる!! ちょっと度胸一発!!
「ふ~~~ん? お姉ちゃんも結構“アレ”なんだ~~。もしかして、タツヤがこれを採取するためにどんなことをしてたか想像してたんでしょう? タツヤの男の子がギンギンに元気になる何かいいのを提供してあげた? それとももしかしてお姉ちゃんが自ら採取してあげたとか? だったら手と口のどっちを使ったの? え? え? どーなの?」
私は不敵な笑みを浮かべながら尋問してみた。
「お……お前は自分で言ってて恥ずかしくないのか?!!」
ま、ホント言うとさすがにちょっと恥ずかしいけどね。でもここまで言ったんだからこの際言ってやる!!
「え? だって私はもう経験済みだから恥ずかしくないも~~ん」
「なに? まて……シア……お前……もしかして?!!」
「うん、私の初めてはタツヤにあげちゃったしぃ~~!! それに~~、タツヤったらもう凄かったんだから~~~!!」
「な……なんだと~~~~!!!??? おのれ、タツヤめ……シアをキズモノにしたというのか!!」
「タツヤを悪く言わないでよ。それよりも、どーなの? どーなの?」
お姉ちゃんはもう茹蛸のような真っ赤な顔をしながら
「もう言うな!! やかましい!!」
「うふふ、お姉ちゃんったら照れてる。カワイイ~~~」
「うるさ~~~~~~い!!!! クソ!! こんなことなら言うんじゃなかった……」
さすがにこれ以上からかったら本当に爆発しちゃうからこれくらいで勘弁してあげよう。

「それはそうとシア、これを使うのか? どうする?」
私は迷うことなく
「もちろん使うわ。これでまたタツヤとの愛の証ができる可能性が出てきたから」
「そう言えばこのところお前がどうも沈みがちの表情だったのはもしかしてそのことが原因か?」
「う……うん……。やっぱりタツヤの子供が欲しかったし、ターミナルから出てきてかなり時間が経ったのに何の兆候もなかったからもうダメだと思ってた……。実際この前ドクターに診てもらっても全く何もなしって言われたし……」
「そうか、分かった。では病院の方には手続きをしておく」
「ありがとう……」
私はお腹をさすって
「まだ可能性はあるのね。タツヤ、あなたとの子が欲しい」

数日後、病院にて私の人工授精が行われた。
さすがに500年も経つと技術は格段に進歩しているので失敗の可能性は殆どないということらしいけど、それでも成功してちゃんと生まれてくるまでは不安である。
まぁ特に問題もなく人工授精は成功した。
そしてその後、待望の妊娠したことも正式に確認された。

「よかったな!!シア!!」
「……お姉ちゃ~~~ん!!」
「ほらほら、泣くヤツがあるか。こんなにめでたいことなのに」
「……うん……うん」
「やっとできたタツヤとの子だろ? ちゃんと育てないといけないぞ」
「うん、わかってるよ」
そうだね。一緒に頑張ろうね。

その後も経過は順調で段々とお腹も大きくなってきた。
さすがにもう動くのがかなりキツクなってきたので私は入院することになった。
お姉ちゃんも仕事で忙しいはずなんだけれど時間を作って毎日お見舞いにきてくれた。
そして今日も……
「それにしてもお前もずいぶんと太ったな」
「もう~~~、何てことを言うの? これはね~~~!!」
「あぁ、分かってるって。ちょっとからかっただけだ。それにお前とその子は私にとっての希望でもあるんだからな」
私はハッと思った。
そうだ。お姉ちゃんは自分をデータ化して他の人の体にいるんだからこの姿は実際のお姉ちゃんの姿じゃないんだ。
もし仮にお姉ちゃんに子供ができたとしても厳密に言うとその子はお姉ちゃんの子供じゃないかもしれないんだ。
私が複雑な表情をしていたのを悟ったのか
「フッ、気にするな……シア。お前が元気な子を生んでくれたらそれで私も嬉しいし、それに私を信用してくれて全てを託してくれたタツヤに対して安心して顔向けもできるというものだよ」
「うん、ありがとう。私、絶対元気な子を産むからね」


時は流れて遂にその日がきたらしい。
「うぅ……」
陣痛が始まったのか凄く苦しい……
病室から分娩室に行く前に枕元にあるタツヤの写真を一目見て
「タツヤ……行ってくるね……見守っててね」

そして……
「おめでとうございます。元気な男の子ですよ」
「タツヤ……私、頑張ったよ……」


「よく頑張ったな、シア」
「うん、だってタツヤの子を産むんだもん」
「フッ、アイツのことになるととことん惚気るヤツだな」
「だって……ね、タツヤ」
「それにしても……何か気持ち悪いくらいアイツにそっくりだな」
「うん、ホントにそっくりだね。でも……気持ち悪いなんて言わないでよ」
「すまんすまん。で、名前は考えたのか?」
「う~~~~ん……まだ決まってはないんだけど、たぶん……」
「ま、好きにしろ。お前の子だからな。さて、と」
「どこ行くの?」
「さすがにいつまでも仕事をほったらかしにするわけにもいくまい。結構溜まってきたんでな、一安心した以上はいい加減やっつけてしまわないとそろそろヤバイ。まぁ研究所の方はまかせろ。その辺はうまく取り計らってやる」
「やっぱり頼りになるのはお姉ちゃんだよね~」
「褒めても何も出ないぞ。それじゃあ、また来る」


数日後、退院した私は子供と一緒にお姉ちゃんに連れられてある場所にきた。
街が一望できる丘の上にあるのは……
「こ……ここは……」
『朝霧家乃墓』と書かれたお墓
「あぁ、ここにタツヤとタツヤの御両親、子孫達が眠っている。まぁ何代目の子孫かまでは分からないがな」
お墓は周辺もキレイに掃除されておりキレイな花も手向けてあった。
「せめてお前が帰ってきたときのためにと思って掃除くらいはしておいたよ」
「ありがとう……お姉ちゃん」
「ほら……ちゃんとタツヤに報告しておけ、シア」
「うん」

タツヤ、見て。タツヤの子だよ。カワイイでしょ?
タツヤの残してくれた最後の希望が叶ったんだよ。
私、頑張って育てるからね。
そして、タツヤに負けないくらい……タツヤが嫉妬するくらいの強くて優しくてカッコイイ男の子に育てるからね。
私の腕の中ですやすや眠る赤ちゃんを見ながら私は今は亡き夫の前でそう強く誓った。




あとがき……みたいなの
ネタとして結構でたのでは? とも思える達哉とシンシアの子供ネタですが、普通に生まれるのはもう出てるので一捻りしてこんなパターンはどうかと思って書いてみました。
それにしても考えてみたらシンシアも科学者という立場を除いたらごく普通の女の子なんですね。



早坂さん>自分で書いておいて何ですが、達哉は優しいから周りに心配かけたくないから口では言わないでしょうけど、たぶん分かれてすぐは結構強がっているんでしょうね?
まぁ、あとは時に解決してもらうしかない…ということで…



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コメント

感動しました!よかったです!

ありがとうございます。
そう言って頂けるとこちらとしもうれしいです。
これからもよろしくお願いします。

すごくよくできてていて驚きました。∑(Д゜;)
これからも頑張ってください

Re: タイトルなし

どうもありがとうございます。
頑張っていい評価をもらえるSSを書いていきたいと思いますm(_ _)m

とても良い出来で、感動しました!本編の内容からいっても、シンシアには幸せになってもらいたいですね。これからも執筆頑張ってください。

Re: タイトルなし

ありがとうございます。
でもシンシアが幸せになれればすむ…という話ならいいんですけどその裏にはそれが原因で泣いたキャラもいると思えば全てを満足する話を、というのは難しいですね。

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文字通り思いつくまま気ままにSSを書いているところです。
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ただ、メール等で御一報下さればコチラからも改めて御挨拶に伺わせて頂きます。


E-mail:morn-8.10@ninus.ocn.ne.jp(@は半角で)



『夜明け前より瑠璃色な-Moonlight Cradle-』は2009年2月27日に発売です。