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気ままな場所

主にオーガスト系のゲームとかのSSや類する小ネタ等を書いていこうと思います

夜明け前より瑠璃色な SS     『手作りには手作りで』

今回は通常ネタですので表に出します。



夜明け前より瑠璃色な SS 『手作りには手作りで』


俺は所用で月人居住区に向かっていた。
「あ、カレンさん こんにちは」
「これ、頼まれていたものです。でも今度は何をするんですか?」
「ちょっとフィーナに贈りたいものがあるんで。あ、この前も言ったようにこのことはフィーナには内緒にしておいてください」
「ふふ、分かってますよ。それでは」
カレンさんからある包みと1枚の紙を手渡された。
さて、メインとなる材料は手に入った。あとは作るだけ……と。


家に帰ると渡された紙に従って材料をかき集める。
すると
「お兄ちゃん、何してるの?」
奥から麻衣がひょこっと顔を出した。
「あぁ……ちょっとな……」
すると机の上にあった紙を見て
「ふむふむ……なるほどね。そういえばもうあの日も近いもんね」
「……ばれたか」
俺が作ろうとしていたのは月麦のクッキーである。
先月のバレンタインデーにフィーナから手作りのチョコレートをもらった。
何と何と月の姫様が直々に作ったものをもらうという栄誉に与ったわけである。
ミアの話ではフィーナ自ら厨房に乗り込んで慣れない手付きで、それでも頑張って作ったとのことらしい。
で、そのフィーナが今月もまた地球にやってくるという情報を姉さんから聞き、そういう話を聞くと俺もできれば既製品を贈るのではなく何か変わったものをと思い、考えてみた結果
『そういえば月では月麦粉のクッキーっていうのが結構食べられてるんだったよな』
で、それに挑戦してみようとしたわけだが……
さて、肝心の月麦粉ってどこにあるのだろうか?? それに作り方は……??
まったく……のっけから本末転倒である。
分からないコトを考えても仕方がないので姉さんに相談すると、カレンさんを通じてすぐに取り寄せてくれた。悩んだのがバカみたいなくらい何でもないことである。
で、さっき月人居住区にそれを貰いにいったわけである。

で、それと同時に同じくカレンさんを通じてフィーナには内緒で貰っておいてもらったのがミア特製の月麦クッキーのレシピ。
どうせなら美味しいやり方を学んだ方が間違いないし、その方が失敗も少ないだろうという俺なりの考えだった。
「手伝おうかなと思ったけど、それってフィーナさんにあげるものでしょ?」
「一応な。まぁ巧くできたらの話だが」
「だったら私が手伝うわけにはいかないよね。頑張ってね~~。あ、それとあとで私にもそのレシピ見せてね。私も作ってみたいし」
「あぁ、適当に見たらいい」
さて、巧くいくかな?

ミアのレシピを参考にしつつ作ってみる。
それにしてもこのミアのレシピというのはなかなか面白いもので、作り方の流れとしてはシンプルな月麦クッキーを作る為の作り方が書いてあるのだが要所要所の補足説明でそこからオリジナルのモノを巧く作り出す方法も書いてあり、ただクッキーを作るというだけでなく俺独特のものが作れるように工夫して書かれているのが嬉しい。
さすがはミア!! 全くよく考えてくれているものである。
それでも麻衣に比べると料理の腕があまりよくない俺にとっては結構大変ではあることには間違いはないのだが。

苦労の末、一応それらしいものができたみたいだ。
一つ食べてみたらそれなりの味になっていた。
まぁ、結論から言うとたぶん我ながら巧くいったのではないのかと思う。
「とりあえず誰か味見してくれると助かるんだけどな」
すると偶然麻衣が通りかかったので
「あ……麻衣、悪いけど味見してくれよ」
すると麻衣は『……しまったー!!』という顔をして
「え……? ……毒見?」
「あ・じ・み!! 何が毒だ!! 失礼なヤツだな」
「えへへ、ごめんごめん。じゃ一ついただきます」
「どう?」
「うん、よくできてると思うよ。合格!」
一つ味見をした麻衣はまず合格点をくれたみたいだ。ということは人に食べさせても大丈夫ということだな。
ただ月麦のクッキーというのがこういう味のものなのかというのが分からない。
というわけでここは一つ、姉さんに味見をしてもらうことにしよう。

というわけで仕事が終わって帰ってきた姉さんにも食べてもらった。
「どうかな? 姉さん」
「うん、大丈夫と思うわよ。確かに月麦クッキーなんだけど達哉くん独特のモノが入っている感じでいいと思うわよ」
「フィーナに贈っても大丈夫かな?」
「これをフィーナ様に? あぁ、そうよね。ホワイトデーだもんね」
「え? 何かマズいことでもあった?」
「ううん。むしろ達哉くんのオリジナリティーが入っているから純粋に月麦粉クッキーを作るよりは逆にいいかもね。大体これは元々がシンプルな分、作る人や食べる人のセンスとかが出てくるのよね。私が以前月で食べたときもその時の作る人によって味も食べ方も全然違ってたから。もちろん私も色んなジャムをつけてみるとかミルクにつけてみるとか色んな食べ方をしたけどね。」
「よかった~~、じゃこれはカレンさんに持って行ってあげて。月麦粉を提供してくれたお礼にって」
「うん。それはいいけど、フィーナ様の分はちゃんととってあるの?」
「それは大丈夫」


さて、あとは箱に詰めてキレイに包装しないと。
用意した箱にフィーナの分とミアの分を分けて詰め、包装紙で包んでリボンを巻き無事完成した。
「ふ~~~、どうにかできたできた」
最初はどうなることかと思ったが、まぁやればできるもんだ。
俺が作ったなんて言ったらフィーナはどんな顔をするかな? ビックリしてくれたら大成功なんだが。
あとミアにもお礼をいっておかないといけないな。こんな詳しいレシピを書いてくれたんだから。
「お兄ちゃん、顔がにやけてるよ。またフィーナさんのこと考えてたんでしょ?」
「あ……あぁ、まぁな……」
……ヤバイな。ここでこんな顔をしてると何言われるか分かったもんじゃない。
というわけで俺は早く部屋に篭るべく後片付けをするのであった。




あとがき……みたいなの
一応ホワイトデーネタということで先月の『バレンタイン=イブ』に対してのモノ…とでも言いましょうか。



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『夜明け前より瑠璃色な-Moonlight Cradle-』は2009年2月27日に発売です。