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主にオーガスト系のゲームとかのSSや類する小ネタ等を書いていこうと思います

夜明け前より瑠璃色な SS     『花嫁修業?』

今回は一応ネタバレではありませんので表に出します。

早坂さん、TMさん SSの紹介と感想どうもありがとうございます。

早坂さん>このあと下り坂を時速60キロというスピードで下っていくスピード狂(?)に……

TMさん>MCをされましたらまたお願いします。


朝霧さんSS
3/18 孝平の心の声……『う~~~ん、かなでさんの場合は器は器でも胸の器(カップ)がちょっと……』なんてことは間違っても口に出せませんね(^^;



夜明け前より瑠璃色な SS 『花嫁修業?』


先日、我がスフィア王国元国王『フィーナ・ファム・アーシュライトⅠ世』の生誕300周年記念式典が盛大に実施されました。
地球からも王家の親族・親類を始め多数の方々が招かれ、更に式典の模様は月・地球の両国に完全中継されました。
かつて、王国が建国されて地球との悲しい戦争後、長い間お互い鎖国状態になっていた我が王国と地球との国交を完全復活させ両国を未だ持って続く繁栄に導いた偉大なる女王でした。
余談ではありますが彼女の没後に彼女の生誕記念日と即位記念日は満場一致でわが国の祝日となりました。
そして、毎年この日になりますと国中に『フィーナ・ファム・アーシュライトⅠ世』の写真や肖像画が溢れ、老いも若きも貴族も平民も全ての者が彼女を称えます。
もっとも彼女の場合はその才能だけでなく、その御姿も女王としての気品に満ちておりまたその凛とした佇まいと見る者を圧倒する力もまた国民を引きつける魅力となっていたかと思います。
しかしながらこれだけ長きに亘って国民から称えられているにも関わらず今でもお札の肖像は母上様であられた『セフィリア・ファム・アーシュライト元陛下』の肖像が使われております。これは彼女が母上様のことを大変尊敬されておられたのでその母上様に敬意を表して変えなかったと伺っております。

他にも称えられている業績は数知れないのですけれど、しかしながら私達王族にとりましては、特に私みたいにこのままいきますと将来王の座を継ぐことになるものにとりましてはある意味少々ありがた迷惑とも思える様な伝統の原因(?)を作って下さった御方でもあります。
『フィーナ・ファム・アーシュライトⅠ世』はそれまでは普通に行われていた政略結婚みたいに貴族から選ばれたご子息と半強制的に結婚するということをせず、好きあった御方、しかも地球のごく普通の男性を結婚相手に選ばれました。
当時の文献を読みますとこれは当時としましては大変なことであったと書かれています。
しかし、そのことにより後にこの二人が架け橋となって月と地球との国交の復活につながり結果として両国の大いなる繁栄につながったということです。
ですからでしょうか? それ以降の王族は、特に次期国王候補の者は必ず地球に留学することを義務付けられるようになりました。
そして地球では一般家庭にホームステイをし地球の普通の学校に普通に通い、様々な暮らしのイロハを教わるということで、これはある意味『花嫁修業』ということでもあるのでしょうか?
表向きの目的は、これから王国を治めていくために『自らの見聞を広める』ことと、もう一つは月と地球双方の交換留学を積極的に行うために先ず王家の者が自ら留学をすると言うふうに聞いておりますが、裏の……といいますか真の目的は要するに『自らの結婚相手の候補者を探す』という目的もあるらしいとのことです。
もっとも必ずしも地球人でなければいけないということはないですし必ず留学中に見つけなければならない訳ではないのですけれど、両国をよく見て自分が最も納得する、そして両親である国王夫妻を納得させられる相手を探してきなさい! ということだそうです。
それはそれで選択肢が広がるという意味ではいいことかもしれないですけれど、つまり王になる者は親同士が決めた許婚ではなく自らの力で将来の伴侶を探さないといけなくなってしまったわけです。
事実私の両親である現国王夫妻の場合はお母様が地球に留学した際にお父様と出会い、そのまま二人は恋に落ちたという話でしてこれは正に『フィーナ・ファム・アーシュライトⅠ世』のお話をそのまま再現したようだ、と当時は言われたそうです。まぁさすがに当時の陛下に直談判ということはなかったと聞いておりますけれど。
どちらがいいかと問われると困ってしまいますけれど、しかしながらこれは民間でしたら当り前のことなのですよね。
そして私も王室の慣例に則り(いつの間に慣例化したのでしょうか?)明日留学のため地球に向けて出発します。

「姫さま、まだ起きてらしたのですか?」
「えぇ、どうも寝付けなくて」
私の部屋がまだ灯りがついていたのでメイドの者が心配して様子を見に来てくれた。
「明日は地球へ御出発になられる日ですので早めに御休みになられてください」
「わかったわ。おやすみなさい」
彼女に促されるように私はベッドに入った。

今夜は眠れるだろうか? と思いましたが、いつしか私は夢の中に落ちていきました。


翌日
朝食を済ませた私は正装に着替えて国王である母と父の元を訪れました。
出発前に挨拶をするためです。
「お父様、お母様 おはようございます」
「おはよう。いよいよあなたも地球へ出発する日ですね」
「はい」
「偉大なる女王『フィーナ・ファム・アーシュライト』の名を将来継ぐ者としてしっかり学んできなさい」
「はい、心得ております。それでは行ってまいります」
「体には気をつけるのですよ。それから……」
「……はい?」
それまで女王としての厳しい表情をしていたお母様が突然ニッコリと微笑んで
「笑顔を、そして元気を忘れないように」
お母様からの思わぬ言葉に私は同じくニッコリと微笑んで元気な声で
「はい! 行ってまいります!」
「そう、それでいいのですよ。いってらっしゃい」
そう言ったお母様の表情は普段の厳格な女王としての御顔ではなく何だか子供を見送るごく普通の母の顔でした。

「笑顔を……そして元気を……か」
地球行きの往還船発着場に向かう廊下で私はお母様から言われた言葉を繰り返していました。
そうです、私達が暗い顔をしたらダメなのです。
もちろん時と場合もありますが、私達は国民に常に夢と希望を与え続けなくてはならないのです。
そのためには先ず私達から民に常に微笑みかけ、そして正しく導いていかなければなりません。
私はあの偉大なる女王『フィーナ・ファム・アーシュライトⅠ世』のように強く正しく美しい女王になりたい。
そのための第一歩として私はこれから地球に行って様々なことを勉強しなければならないのです。

そうなのです。この先私が即位したら今度はすべてのことを最後は私が決断を下さないといけないのです。それを考えると自分の婿を選ぶ目すらない者に一国を動かす事などできましょう。
彼女は当時としてはありえない、できるわけがないと思われていた様々なことを自らの決定においてやってのけました。もちろんそのためにたくさんの御苦労もあったとお聞きしております。
そのことは彼女のことを深く知れば知るほど身に染みて分かります。
私はふと立ち止まるとお守りとして持っている『フィーナ・ファム・アーシュライトⅠ世』の写真を見て
「私もあなたの様な偉大な女王になれるでしょうか……? いえ、必ずなります!!なってみせます!! ですから見守っていてください」

「姫さま、お待ちしておりました」
当時のフィーナ様以来これも慣例となっておりますが一緒に行くのは代々私達王室の身の回りの世話をしてくれるクレメンティス家のメイドが一人だけ。
もっとも彼女は私が小さい頃から一緒にいたからもうほとんど姉妹みたいな感じですけれど。
「お待たせ。それでは行きましょう」
「はい」
私達二人は地球行きの往還船に乗り込みました。

地球ではどんな生活が待っているのでしょうか?
友達はできるのでしょうか?
私に一般家庭の生活はできるのでしょうか?
そして……私の将来の伴侶となる方はいるのでしょうか?
そういった期待と不安を胸に私は故郷の月を後にし、地球へ向かったのでした。





あとがき……みたいなの
それにしても何となく考えてみれば結構ムチャクチャな伝統である気も……




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『夜明け前より瑠璃色な-Moonlight Cradle-』は2009年2月27日に発売です。