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気ままな場所

主にオーガスト系のゲームとかのSSや類する小ネタ等を書いていこうと思います

FORTUNE ARTERIAL SS    『伝説に挑む勇者たち』

それにしても暖かくなってきました。春ですな~~~(^^

というわけで

早坂さん、SSの紹介と感想どうもありがとうございます。
まぁいろんな考え方がありますが、とりあえず自分の場合は500年も経っているので会えなのは分かっているからこその意外な出来事なので話ができたということが素直に嬉しかったのではと考えました。
もっともヒントは『なのはStrikerS』に出てきたあの脳だけのキャラです。

TMさん、珠津島の訪問お疲れでした(^^


FORTUNE ARTERIAL SS 『伝説に挑む勇者たち』


学校というのは何十年何百年と年月を重ねると無責任なというか訳分からない伝説の1つや2つくらいは生まれても不思議ではない。
当然ながら(?)創設されて既に数百年単位の時が過ぎている我が修智館学院にもそんな妙な伝説は結構ある。
結構……というか何故かこの学院の場合はそんなのが1つや2つどころか100を超えているんだが……。

これから紹介するのもそんな無責任で訳分からない伝説の一つである。


我が校の学食の裏メニューに『かなでなべ』というメニューがある。
まぁ、名前からして鍋料理である。
裏メニューというくらいだから当然ながら正規のメニューに載ってないし普通に頼んで食べられるというものではないし、これを知らずに卒業する者もいるらしい。
で、俺も『かなでなべ』についてどこからか聞いてきた後輩から「この『かなで』ってなんですか? 具の名前ですか? どんな具なんですか?」ってよく聞かれるんだが、俺が聞いた話だとどうやらこの『かなで』というのは人の名前らしい。
なんでももう百年以上も前にここを卒業された先輩で、名物人間だったらしくいろいろ伝説があったらしい。例えば最強の寮長だったとか、学院のボスで誰も逆らえなかったとか、屈強な男をも簡単に倒す魔法を使ったとか、その魔法を武器に宇宙からやってきた恐怖の大王を撃退したとか……さすがにこれはウソだろう。
で、この“かなでなべ”だが、これがまた半端ないシロモノなのである……。
俺から言わせるとこんな半端ない鍋に挑戦するヤツらは別の意味で“勇者”だと思う。
だがこれに挑戦するヤツらは結構な数いるもので学食としては儲かっているのやらどうなのやら。
で、ここで“ヤツら”と言ったのは理由がある。
これを食べることができる者は限られているのだ。
この鍋料理は何人かのグループで和気あいあいでつつくというのではなくて、何故かカップルで挑戦するある意味バトルみたいなものなのだ。

そして……今日もそんな命知らずのカップルが一組。


「レディース・エンド・ジェントルマン!!今日もここに命知らずのカップルがこの“かなでなべ”に挑戦しま~~~す!! この勇気あるカップルに拍手~~~!!!」
司会を務めるイケメンで金髪の生徒会長の声が食堂内に響き渡り、集まったギャラリーの拍手が巻き起こる。
人だかりの真中にはその勇気あるカップルがいる。
「さぁ、それでは意気込みを聞いてみましょう。今回の挑戦に当たって今、どんな気分ですか?」
「はい、俺達二人の絆を確固たる物にするために今日は頑張ります!!」
そうなのだ。この“かなでなべ”の儀式(?)はカップルが自分達の仲を確固たるものにするための儀式なのである。また成功者は名実共に学院公認のカップルとして認めてもらえる。もちろん生徒会が一枚噛んでいるのだから正に公認である。
まぁ極端に言うと、これを成し遂げたカップルは白昼堂々と教室を始め校内でイチャついても誰も文句は言わないし言えないのである(とは言うもののさすがに堂々とイチャついているカップルはいないが……)
もっとも最初はどうだったのかはよくわからない。実際この『かなでなべ』ができた経緯もイマイチハッキリしないのである。いろんな説があるが、この鍋の名前の由来である人物のかなでさんと言う方が人並みはずれた食欲の持ち主だったという説もあるし、当時の彼氏と仲良く食べていた鍋だという説もある。だけどその割りにはこれはちょっとな……。この鍋ももしかしたらただ単にかなでという名前の鍋好きの人がみんなと普通に食べていただけなのかもしれない。それがいつの時代にどこでどうなってこういうふうになったのかはわからないけれど何故か現在ではカップルの愛を確かめ合う儀式の一つとされている。

そうしている間に厨房からグツグツと煮えて食べ頃になった鍋が運ばれてきた。
相変わらず半端なくデカイ!! 見た感じ特殊な具があるわけでもないがなかなかいい具材を使っているみたいで味は言うまでもないのだが、とにかくそれ以上に量が半端じゃないのである。5~6人くらいでつつけば適当で丁度いいかもしれないが、これからこの二人だけでこれを食べなければいけないのだ。
俺もこの学院に入学して以来何度となくこの光景を見て、そしていつも思うのだが、何度見てもいくらなんでもそれはないだろう? 誰がこんなに食うんだよ!!


「それではチャレンジしてもらいましょう!! レディー!! ゴ――――!!!」
「はい!! 先ずは恒例となっております彼氏が彼女に取ってあげる“一番箸”の儀式が行われております。彼女の前にありますのは歴代の挑戦者が使ってきました金の器と金の箸。そして彼氏がその金の器に鍋の具を注いで彼女に手渡しました。そして彼女が金の箸で食べております。美味しいですか?」
「はい、凄く美味しいです」
「美味しいそうです!! 鉄人!! 聞かれましたか?」
この学院の歴代総料理長は『鉄人』と呼ばれており、その鉄人は厨房中からから答えを聞いて満足したようにピッっと親指を突き上げてニヤリと笑った。

そして彼氏も猛烈な勢いで食べ始めた。
大体毎度のことであるが、これを平らげるのに殆どの場合女性は戦力にならない。ただ、平らげるためにとんでもないことをしなければいけないのだが……。

生徒会長の実況は続く
「彼氏は猛烈なスピードで食べております。まだ行けそうですか?」
「まだ大丈夫です!! この日のために毎日胃袋を大きくする訓練もしてきましたし、今日は飯抜きで来ました!!」
「まだまだ大丈夫とのことです。このまま全部食べてしまうのでしょうか?」
「あ!! 彼女の方はもうギブアップでしょうか? 箸が止まってしまいました。もうダメですか?」
「……は……はい、もうお腹いっぱいで入らないです」
「そうですか? それではあとは彼氏に頑張ってもらいましょう!!」

しばらく頑張っていたみたいだが彼氏の方もそろそろ箸が進まなくなってきた。
でも水を飲んだりしながら何とか押し込もうと頑張っているみたいだ。
そりゃそうだろう。挑戦すると言って始めた以上、食べれなくなったからと言っても許してくれない。このあとはとんでもなく恥ずかしいことをさせられながらも平らげてしまわないといけないのだ。

「おぉ~~~~!! 彼氏もそろそろヤバイか~~~~??!!」
その言葉にビクッとしたのか再び食べ始めた……が、やっぱりなかなか箸が進まなくなった。
「さぁ~~~~、そろそろ“奥義その1”が出るのか~~~~~~~!!!!」
もちろんギャラリーはカップルが普通に食べる場面なんか何も期待していない。期待しているのはこのあとのいわゆる“奥義”とか“伝説”と呼ばれているものだ。
すると誰が始めたか周囲からコールが始まった。
「あーん!! あーん!! あーん!! あーん!! あーん!! あーん!! あーん!!……」

「お~~~~~っと、出ました!! あ~~んコールが!! さぁいよいよ出るか~~~~!! 奥義その1“伝説の『はい、あ~ん』”が!!」
すると彼女は自分の器に具を注ぎ始めた。いよいよやるつもりだな、代々受け継がれてきたあの伝説を……

「お~~~~~!!彼女が金の器に具を注いだ~~~!! さぁ~~、伝説の始まりだ~~~~!!!」
まぁ確かにやるほうもやられるほうもこりゃメチャクチャハズカシイだろうな。
彼女が自分の箸で彼氏の口元に具を持ってきた。こりゃまさしく……

それを見た会長はすかさず彼女の口元にマイクを持ってきた。すると彼女は
「はい、あ~~~~ん」
「出ました~~~~!! 奥義その1“伝説の『はい、あ~ん』が出たぞ~~~~~!!!」
「うおおおぉぉぉぉ~~~~~!!!!!」
ギャラリーは全員蜂の巣を突付いたように大騒ぎである。

もう二人とも顔は真っ赤である。そして彼氏は口元に持ってこられた具を食べた。
またやられたら堪らないと思ったのだろう。再び彼氏は猛烈な勢いで食べ始めた。

「これは凄いですね~~~!! 伝説の効果は抜群です!! それもこれも愛の力でしょうか? でもこれで彼氏も復活したみたいです!! 再び凄まじい勢いで食べております!!」

う~~~~ん、でもこのまま終わってもらったら面白くないな……またこの次があるだけに。
でもどうやらそれも杞憂で終わりそうだ。まただんだんとペースがおちてきた。
まだ鍋の中には具が残っている。心配しなくてもたぶん次の奥義も出るだろう。

「おぉ~~~っと!! またペースが落ちてきたぞ~~~~!! さ~~~て、出るか? 出るのか?!! 奥義その2が~~~!!」
それを聞いて彼氏が少しだけ復活したみたいだ。また食べ始めた……が、

「さ~~~~て、また箸が止まったぞ~~~!! まだ具は残っている!! さぁ~~~!! 出るか!!」

「くちうつし!! くちうつし!! くちうつし!! くちうつし!! くちうつし!!……」
「ここで出ました~~~!! くちうつしコール!! さぁどうする!!」
さすがにこれは彼女も躊躇していたが、遂に覚悟を決めたのか彼女が器に具を注ぎ始めた。

「おぉ~~~~!! やるのか!! 奥義その2『くちうつし』を!! さぁ、彼女が自分の器に具を注ぎいれました。そして!! 自分の口に入れた~~~~!!! さぁ!!行くのか??!! 行くのか??!!」

さっきまであれだけ騒ぎまくっていたギャラリーは今度は固唾を呑んで見守っている。
それにしても何度見ても緊張する光景だな……。

そして……遂に意を決したのか彼女の口が彼氏の口に近づいてきた。思わず仰け反る彼氏。だが、一度覚悟を決めた彼女は凄い!! 必死でガードしようとする彼氏を押し倒した。そして……

「やった~~~~!!!! やりました~~~~~~~!!!!! 奥義その2『くちうつし』が出ました~~~~~!!!! 彼女の口から彼氏の口に具が今!! 今まさに注ぎ込まれた~~~!!!」
会長の声と共にギャラリーの叫び声が聞こえた。
「うおおおおおぉぉぉぉぉぉ~~~~~~~~~!!!!!」

これでまた復活したのか彼氏がまた猛烈な勢いで食べ始めた。
「おぉ~~~~!! これぞ正しく愛の力です!! 素晴らしい!!」
そして……
「やりました~~~~!!! 完食です!! 遂に“伝説の『かなでなべ』”を制覇しました~~~~!!! いかがですか? 今の気持ちは?」
彼氏は“もうイヤだ!!”と言わんばかりの顔をしながら
「頑張りました!! でも……当分鍋はもういいです……」

「それでは最後に彼女から頑張った彼氏に恒例のご褒美を!!」
「は……はい」
彼女は真っ赤な顔をしながら彼氏の頭をもって優しく自分の膝の上に導いた。
「出ました~~~!! 完食した者のみに許される栄誉ある行為『ひざまくら』!!」
「今の気持ちを聞いてみましょう!! どうですか??」
「もう……最高です。でも……すっごく恥ずかしいです……」
「は~~~い、ありがとうございました~~~!! それではお二方、末永くお幸せに~~~」
二人は恥ずかしがりながらも幸せそうな顔をしていた。

さて、これでまた一組の学院公認のカップル(?)が誕生したわけだ。とはいうもののこれって一体何のための儀式なんだろうか? それにしてもこりゃホントに訳分からん行事だな。でもみんなで盛り上がれるんだし、手荒くともみんなから祝福されてるんだからまぁいいか。さて、俺も飯食って部屋に帰るとするか。




あとがき……みたいなの
朝霧さんのSS 『伝説のかなでなべ』を読んで思いつきました。設定や用語も各所で使用させて頂きました。どうもすみませんです m(_ _)m
司会者は伊織と明記しようかと思いましたが、まぁあえて書きませんでした。何だか伊織のキャラと少々違う気もしたので……。
それにしても……自分で書いておいて思うのも何ですが、仮にも名門校でこんなアホらしいコトはさすがにやらんでしょうな(^^;
それにこれを制覇して公認を受けて嬉しいのか?というツッコミも……(^^;



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