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気ままな場所

主にオーガスト系のゲームとかのSSや類する小ネタ等を書いていこうと思います

けいおん! SS           『さわちゃんの秘密のお部屋』

TMさん、SSの紹介と感想どうもありがとうございます。
う~~~ん……それはいおりんのみぞ知るところなのでしょうか?


というわけで今回新たに『けいおん!』のSSを一つ書いてみました。
もっともこの先、色んな話ができるかどうかは分かりませんが……。

と言うか、これもいいけどあの人とあの人のバースデーSSを早く何とかしないと……(^^;


けいおん! SS 『さわちゃんの秘密のお部屋』


今日もいつもと変わらずマッタリした日。
部室へ集まった私達はこれまたいつものようにお茶を飲みながらいつものようにダラダラとお話に華を咲かせる。
その中心にいるのはこれまたいつものように唯と律

でもせっかくこうして集まってるんだから部活らしいこともしないといけないと思った私は
「ね~、そろそろ練習しようよ~」
私はみんなをけしかけるのだけど
「え~~~? なんか気分がのらな~~~い」
「明日からちゃんとやるから~~~」
「あ……あのね~~~!!」
「まぁまぁ、澪もカタイこと言わずに~。ムギ、澪にお茶のおかわり入れてあげて」
「は~~~い」
実に害のないニコニコ顔でお茶を入れてくれる。
は~~~~~、私もホントにこの二人にすっかり毒されてしまったな~~~


その時であった……
「みんないるかしら~?」
勢いよく扉を開けて入ってきたのは軽音部顧問のさわ子先生。
「あ……こんちわ」
「あれ? さわちゃん、今日は妙に元気がいいけど?」
「先生、お茶をどうぞ」
「あ、ありがとう~~。うん、やっぱりこれよね~~……って、そうじゃない!! 今日はみんなに用があるのよ」
「え? 用って何ですか? まさか……強制労働させられる……とか?」
すると先生は突然眼鏡を外すと
「うわっ!! さわちゃん先生の目つきが変わった!!」
「やばっ!! さわちゃん変身モード!!」
「ふふふ……よく分かったわね。そうよ、これからみんなに……」
「わわわ私達は……部活をするために……集まってるんだし……」
「そ……そう……私達……これから練習をしないと……いけないし……その……」
お前ら……さっきと言ってることが違うだろ?
「うふふ、冗談よ」
先生は再び眼鏡をすると何事もなかったかのようにニコニコしながらカップに残ったお茶を飲み干して
「今日はみんなを社会科見学に連れていってあげます」
「社会科見学~~~???」
あ……4人の声がキレイにハモッた。
「珍しいものを見せてあげるから」
「珍しいものねぇ……」
「何よ、その目は。私だってたまには真面目にやることだってあるんだからね」
「たまには……でなくていつも真面目にして欲しいんですが……」
律の言葉に一瞬先生はこめかみをピクリとさせたが
「……まぁいいわ。それじゃ行くわよ」


だんだんと『ドコに連れて行かれるんだろう?』という不安をつのらせながら先生の後をついていって辿りついたのは、とある倉庫群のうちの一つ。
すると先生はまた眼鏡を外すとあの目つきに……
「うわっ!! 先生……また……」
「さぁ、着いたわ」
「せ……先生、こ……ここに何が?」
「ここ? あなた達だけに教えてあげるけど、ここは部室と並んで私が素に戻れるもう一つの場所よ」
先生が鍵を開けて扉を開いて中に入る。
「来なさい」
「は……はい……」
私達は恐る恐る先生について中に入っていく。
中は真っ暗で何も見えない。
「せ……先生~~~~!!!!」
「大丈夫よ。今明かりをつけるから」
明かりが点くとそこにあったのは……
「え? なにこれ? ここってライブハウスか何か??!!」
私は驚いて目を擦ってもう一度みる。
そこにあるのは……まるで洋服ダンスのようにメチャクチャ大きなアンプが数台と数本のギターにベース、かなり古そうなオルガン(だろうか?)、それから何だか大掛かりなドラムセット。
「せ……先生……こ……これって??!!」
「そう、全部私のコレクションよ。ムシャクシャした時とかはここに来て思いっきり演奏するの!!」
私達はもう唖然としながら先生のコレクションを見つめていた。
そりゃそうでしょう。楽器をやっている人はもう誰もが憧れる数々のビンテージモデルが目の前にズラリと置かれてあるのだから……。
ギター一つとっても端からストラトキャスター、レスポール、エクスプローラ……etc、それにギブソンのダブルネックまである……。ビンテージ好きにはもうヨダレが止まらないだろう。
ギターを始めて間もない唯ですら価値が分かってるのかどうかは分からないけどジッと見つめている。
「先生、ちょっと何かやってみてください!!」
「え? 仕方ないわね~~。それじゃ……」
仕方ない……って、思いっきりやりたそうな顔じゃん?
先生は楽しそうに数あるアンプのうちの一つのスイッチを入れると数あるギターの中から変わった形のギターを取り出した。
「これは私の今のお気に入りでギブソンの1958年製『フライングV』というモデルなのよ。それからこのアンプはギターアンプの最高峰、1971年製ビンテージマーシャル1959アンプと1960スピーカーユニットの3段積みいうオールドモデルのしかもこれは当りモノ!! ま、日本じゃまず手に入らない代物ね」
ってか何でそんなのを持ってるんだろう?
引き続き先生は得意気に機材の説明をしながらシールドケーブルを繋ぐ。
「……ということなんだけど、唯ちゃんは何が何だか分からないって顔をしてるわね。ま、『百聞は一見にしかず』ってことかしら?」
「というか……先生より楽器の方が年上なんですね……」
「そ……そういうことね」
「先生はエフェクターとか使わないんですか?」
「フッ……これさえあれば余計なエフェクターなんていらないのよ。そんなの邪魔よ!! 邪魔!!」
といいながらアンプのボリュームをフルアップにする。

ザ――――――!!!!

途端に物凄いノイズが!!
「せ……先生……このアンプ……おかしいんですか?」
「大丈夫よ。それ以上に音の方が遥かに大きいから。100ワットフルドライブさせるからね。このアンプとセレッションスピーカーの組み合わせから発せられたナチュラルディストーションサウンドがもう堪らなく快感でエクスタシーなのよ!! あ~~~ん、もう想像するだけでイっちゃいそう!! 特に唯ちゃん!! 真のギターの叫びをしかとその耳に焼き付けなさい!!」
唯は直立不動で
「は……はい!!!」
……ダメだ、もう先生……あの目は“イっちゃいそう”ではなくて完全に“イってる”……
それにしてもこのノイズより大きな音って……
「……いくわよ」

『ドドドドドドカ~~~~ン!!!!!』

この世のものとは思えないとてつもない爆音が響き渡った。
アンプの前にいた私達は、もうみんな目を丸くして
「うわわわわ~~~~~!!!! 吹っ飛ばされるかと思った……」
「ちょちょちょちょっと……スピーカーから風……風がきたよ……!!」
そのあと先生は気持ちよさそうにいろんなフレーズを弾いていたのだけど、私達は最初の爆音に圧倒されてそれ以降は聞こえていなかった。

「は~~~~、今日もスッキリしたわ~~~。って、みんな固まってるけど大丈夫?」
「……大丈夫……じゃないです……気絶するかと思った……」
「うぅ~~~、まだ耳鳴りがする……」
「フッ、まだまだダメね~。あのくらいの音で驚いてどうするの?」
あの……とてつもなく相当物凄い爆音だと……思うんですけど。
アレ以上の音って……確かアンプのボリュームはフルアップだったはず。一体先生ってどんな爆音を聞いてたのだろう?


私は並んでいるベースを見ながら
「先生、ベースも持ってるんですね」
「うん、でも私は基本的には管轄外だったから今でも殆ど弾かないけどね」
「そうなんですか……」
少々残念な感じ。それにここにあるのは全部右利き用だ。見ててちょっと切ない……。
先生は私のそんな思いを見て取ったのか
「澪ちゃん、よく見てみなさい。確かに全部右利き用だけどその中でも一つだけちょっと違うのがあるから」
「え?!!」
「澪ちゃんなら違いが分かるでしょ?」
「あ、先生……これは?」
よく見てみると……一つだけ弦が逆さまに張ってあるベースがある。つまり右利き用を弦を逆さまに張ることによって左利き用に改造してあるのだ。
何だか少し嬉しくなったんだけど、ふと疑問に思った私は
「あれ? 先生って確か右利きですよね? 何でわざわざ左用に改造しているんですか?」
「え? まぁ……その辺は深く考えちゃダメよ」
もしかして……元カレのとか……? ま、いいか。


すると今度はムギが
「先生、これって変わった形のキーボードですね。何だかエレクトーンみたいですけどかなり古いような……」
「あぁ……それは『ハモンドオルガン』といってね、『パイプオルガン』って知ってる?」
「はい、教会にあるあの大きなオルガンですよね」
「そう。まぁ、一言で言ってみるとアレをお手軽サイズにしたとでも言うかな。元々はパイプオルガンが大きすぎるし値段も高くて中小の教会では買えないからその代わりに使ってたのよ。こっちで弾いてこっちの『レスリースピーカー』という特殊なスピーカーで音を出すのよ。もっともさすがに今は電子楽器に押されてるからコレをわざわざ使う人はたぶん余程この音に惚れ込んでいるか音にこだわっている人じゃないかしら」
「先生、弾いてみてください」
「え? 私は鍵盤系はあまり巧くないんだけど……そうね、ちょっとくらいなら」
なにやら訳の分からないレバーとかを操作しながらワンフレーズ弾く。
「わ~~~!! カッコイイ~~~~!!」
「あ~~~、この音って何か聞いたことある~~~!!」
「面白いです。帰ったら私も早速楽器店の店長にお願いして『ハモンドオルガン』を探させますわ」
「ま、ざっとこんな感じかしら?」


最後に律が
「あとこのドラムセットですけど、いろんなパーツが付いていて凄いんですけどそれ以外に普通のドラムでは見たことない機械がついてるんですけど?」
「あぁ、それね。座ってみれば分かるわ」
言われるままに律は椅子に座った。すると……
「な……何するんですか??!!」
先生が椅子に座った律をその状態でベルトで縛り付けてしまった。
「な……何???!!! 私、どうなるの??!!」
「たぶん大丈夫よ。確かどっかのプロドラマーが実際にやってたことだし」
と言いながらニヤリと笑ってスイッチを入れた。
「え? え? すっごく嫌な予感が……って」
すると、ドラムセット自体がゆっくりと空中へ持ち上がり、そしてグルグルと回転を始めた。
「ふぎゃ~~~~~!!!!!!」
「ほら……りっちゃん、ドラム叩いてみなさい!!」
「叩けるかい!! 頭に血が上る~~~!! お~ろ~し~て~~~~!!」
「……しょうがないわね~~って、あら? スイッチが壊れちゃった」
「なに~~~~~???!!!」
よく見ると律は逆さ宙吊り状態。
「ごめ~~ん。直すからこのままで1時間ほど待ってね~~~」
「だ~~ず~~げ~~で~~~~~!!!」
律の悲痛な叫びがこだまする……
「ちょっと先生!! このままじゃシャレにならないわよ!!」
「ふふ、冗談よ。ちょっとやってみたかったのよ」
先生が再びスイッチを入れるとドラムセットが回転して元に戻りそのまま下に下りてきた。
「律!! 大丈夫??!!」
「あ~~~、死ぬかと思った……。それにしても……こんな装置をつけて何するんですか?」
「え? 面白そうだったから」
「面白くないわい!!」
「ってか先生って一人でこんなことやってるんですか?」
「え? 一応試運転は何度かしたけど実際に人を乗せて動かしたのは今回が始めてよ。面白そうだけどやっぱり自分の身をもって試すのは怖いから最初は誰かで人体実験をやってからでないとね。まぁ、大丈夫だということが分かったからこれで私も心置きなくこれを試せるわね」
「私は実験台かい!!」
「あら、初めてコレを試す第一号という記念すべき栄誉にありつけたのよ。光栄に思いなさい」
「コラ~~~~~!!!」
というか今のってもしかして部室を出る前に律が言った一言を根に持って、それに対する逆襲??
それにしてもこれだけの機材を持っている先生って一体……


「今日はどうだったかしら? まぁ、あなた達がもう少し上手になったら使わせてあげてもいいわ。今の実力だと『宝の持ち腐れ』になっちゃうしね」
「……」
唯はまだ耳鳴りが続いてるのかしら?
「は……はい、精進します……」
音楽ってこんなに疲れるものなの?
「でも……面白かったですね」
もしかして4人の中でとりあえず収穫があったのはムギだけ?
「……私は……あの回転だけはもう絶対にヤダ!!」
私も絶対イヤ……
一人清清しい顔をした先生は
「お気に召さなかったかしら? 学園祭とかステージで使うと盛り上がると思うんだけどな~~。あ~~~でも今日もスッキリしたわ~~~。それじゃ帰りましょ」
私達はみんな疲れきったような顔をして
「……はい」




あとがき……みたいなの
このSSの原案はアニメを始めて見たときからあったんですが、いろいろ調べたりするのに時間がかかってしまいました。
まぁたぶんうんちく的な部分はこれで合っているとは思いますが、自分の持っている知識というのはなにぶん結構昔の話ですので……
あと、お互いの呼び方も一応調べて書いているつもりではありますが、もしかしたら……ということも無きにしも非ず、ということで……



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コメント

さわ子先生のエピソードを膨らませて……と云うのは珍しい話かも知れませんね。
あの人、本当にこの位の“裏事情”持っていそうで……。(苦笑)

でも、もしかして、
故レス・ポール氏への追悼記念……ですか?

(氏も、まさかその最晩年に、自分の名を冠したロングセラーモデルが、
日本の「けいおん!」と云う漫画の中で使われ、
TV漫画化され、大人気になろうとは、
神ならぬ身の事、知る由も無かったのであろうか……)

Re: タイトルなし

返事が遅くなりまして大変申し訳ありません。
コメントどうもありがとうございます。

『けいおん!』に関しましては他のSSを特に読んでいないのでどういったのがあるのかはよく分かりませんが、このSSの元ネタに関しましてはかなり前から構想はありました。
自分もかなり過去に少々楽器の経験があって昔のとはいえそれなりのうんちくだけは未だに持っているでしたのでさわ子先生でしたらあの性格だし、たぶんしっくりくるんではと思って書きました。

それにしても偶然とはいえ、故レス・ポール氏の追悼とはこれまた大袈裟な話ですね(^^

紅玉のいい加減なコメントに、わざわざ丁寧な御返事を頂きまして真に恐縮です……。

「けいおん!」の良いところは、「可愛い女の子達のゆるゆるまったり日常物語」と云う、ごく普通の、ありがちな漫画に見える、上辺の顔(←失礼!!)だけではない、原作者やTV漫画版スタッフの豊富な音楽知識に基づき、正確な考証がなされている点だと思っております。
それこそ、まるで入部前の唯以下~の“音楽素人”な紅玉にも、“本物志向”が見抜ける程に。(この漫画のお蔭で、「フェンダー」と云う言葉に、自動車のアレ以外の意味がある事実を初めて知りました……)←石投げないで下さい

知れば知る程奥の深い「けいおん!」。
やっぱり、ただブームになった訳ではない……。
1FANとして、嬉しく、また誇らしく思います。
これからも宜しくお願い申し上げます。

♪「けいおん!」は永遠に不滅です!!

Re: タイトルなし

コメントありがとうございます。

まぁ自分が思うにこれだけ緩いアニメ(というか原作もですが)というのは『らき☆すた』以来という気がしました。
音楽の技術的なところに関しては、ぶちゃけ唯がある意味天才すぎるって思いました。
というのが、曲を聴いたらいくら才能があるとは言え、とても楽器を始めてすぐであんな演奏が出来るわけがない……と思う。少なくとも自分はできない。
ですがこんな揚げ足を取るようなことを言ったらおしまいなので、これはこれで話の流れということでまぁよしとしましょう。

結局のところ、話自体が結構面白いから少々のツッコミポイントがあったとしても面白く見れるのでいいと思いました。

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文字通り思いつくまま気ままにSSを書いているところです。
主としてオーガスト系(といっても種類はかなり限定されていますが)とあとはちょこちょこと気が向いたらなのは系他も書いてたりして。

当ブログはリンクフリーです。
この様な所でよろしければ御自由にして頂いて結構です。
報告とかも任意で構いません。
ただ、メール等で御一報下さればコチラからも改めて御挨拶に伺わせて頂きます。


E-mail:morn-8.10@ninus.ocn.ne.jp(@は半角で)



『夜明け前より瑠璃色な-Moonlight Cradle-』は2009年2月27日に発売です。