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気ままな場所

主にオーガスト系のゲームとかのSSや類する小ネタ等を書いていこうと思います

FORTUNE ARTERIAL SS 『First Love ~支倉伽耶の初恋~』

「あ~~~~ぁ、長いと思った夏休みも終わってみると早いもんだな~」
学校も2学期が始まって私もそろそろ高校受験も考えないといけない時になってきた。
自分で言うのも何だけど、一応上位の成績をキープしているつもりだからそこそこの高校だったらこのままでも大丈夫だと思うんだけれど一応パパやママが行っていた修智館学院の後期過程を希望しているからいい加減本格的に始めないと少々不安もある。
そんな思いの中での登校中・・・。
ドンッ!!
考え事をしていたら横道から出てきた人にぶつかってしまった。
「あ!!ごめんなさい!!大丈夫ですか?」
「うん。こっちこそごめん。ケガはない?」
「はい。私は大丈夫です。ってあれ?」
よく見ると同じクラスの男子だった。それも私が以前から気になっていた・・・。
「あれ?支倉も家はこっちの方だったんだ?」
「う・・・うん、偶然だね」
結果として一緒に登校することになってしまった。
他愛もない世間話をしながら一緒に教室へ入ると
「おっはよー!!あれ?伽耶が男子と一緒に学校へ来る光景なんて始めてじゃん!どうしたの?」
「え?来る途中でたまたま出会ってね」
友人は不敵な笑みを浮かべながら
「ふ~~~ん、アンタいつの間に彼氏なんて作ったわけ?全く隅におけないね。で、どこまでいったのよ?」
「ちーがーうーかーら―――!!」
「まあまあ、そんなムキになって否定しなくてもいいじゃん。ま、これからどうなるかだしね」
「だーかーら―――!!」
やっぱ止めた・・・これ以上言ったら墓穴を掘りそうだし・・・

チラリ・・・チラリ・・・
無意識のうちに彼にチラチラと目線が行ってしまう。
朝、友達にあんなこと言われたからか分からないけど授業中にも関わらずついつい彼のことが気になってしまう。
一応ノートもキチンととっているんだけど何だか自動的に書いている感じで先生の言葉が頭に入っていかない。
「おっかしいな~?どうしたんだろう?私・・・」


ここ数日間同じ感じだ。
登校時間も何故か彼が来る時間に合わせて行くようになってしまったし、学校にいるときは無意識に彼のことを目で追っている。
勉強をしないといけないのは判っているんだけど、どうしても手につかない。
彼のことを考えると心臓がドキドキしてしまう。

もしかして・・・私、彼のことを好きになっちゃった?

ヤバイ・・・そう思うと更に心臓がドキドキしてきて益々授業が身に入らなくなってきた。
一度そう思い始めるともう隠すのに必死だ。
そういえばパパとママって恋愛結婚って言ってたけどもしかしてママもこんな気分を味わったのかな?


とあるお昼休み
「伽耶――!!お弁当食べよう!!」
「あ・・・うん・・・」
「どうしたの?アンタこのところ何だか変だよ」
「そ・・・そう?いつもと変わらないと思うけど・・・?」
「ホント?ぜったい怪しい」
顔を覗き込まれる
「う―――――――む・・・・」
「な・・・なによ?」
「あ!分かった!!なるほどね、アイツのことが気になってるんだ!!」
「う・・・」
「そっかそっか!!伽耶にもとうとう春が来たんだね」
「春って・・・もう秋になるんだけど・・・」
「その春じゃないっつうの!!分かってて言ってるでしょ?」
これ以上は隠し切れないと思った私は
「・・・分かったよ、白状するから。お弁当食べた後で付き合って」
昼食後私達は裏庭に来ていた。
人気がないのを確認して
「実は・・・」
「そうなんだ。でも好きな人がいるっていうのはいい事だよね。私達も応援するよ」
「ありがとうね。そう言ってもらえると何だかホッとしたよ」
「あとは早いうちに勇気を出して告白しちゃいなよ!!」
「えぇ?!!」
「アイツはああ見えて案外人気があるんだからね。モタモタしてると他の人に取られちゃうよ」
「そう・・・だよね。もうちょっと気持ちが固まったら・・・」
「ホント意外だよね。いつもはあれだけ強気に言いまくる伽耶が恋愛ゴトになったらからっきしなんだから・・・」
まぁ・・・事実だから否定はしないけどね・・・。


とりあえずその日は何の進展もなく帰宅。
「ただいま―――」
「おかえり。ケーキがあるから手を洗ってきなさい」
「・・・いらない」
「え?どうしたの?珍しい。何かあったの?」
「・・・何でもない」
「まぁ、ムリには聞かないけど相談してくれたらのるわよ。これでもアンタの親なんだから本気で考えるわよ。溜め込むよりは吐き出した方が楽になるかもしれないしね」
「・・・ありがと」
しばらく一人で考えてみて『ママだったらいいかな・・・?からかわれるかもしれないけど・・・』
「ママ、ちょっといいかな?」
「どうしたの?」
「ママは・・・告白した方?それともされた方?」
「何よ?いきなり」
「うん・・・ちょっと・・・ね」
ママは“突然何を言い出すのか”って顔をしたけどママは勘が鋭いからもしかしたらこれで分かったかもしれない・・・。
案の定すぐ元の表情に戻った。
以外だったのはそのあと真面目な表情になったことだ。
あれ?いつもだったら詮索するみたいにからかってくるのに?
「そうね。確か私たちの場合はどちらかと言うとパパから半ば強引に告白された、って感じだったかな?いろいろと複雑な事情があったんだけど、『そんなこと関係ない』って感じで」
「・・・そうなんだ。実は私・・・好きな人ができちゃったんだ・・・同じクラスのコなんだけど・・・」
「ふーん。で、告白はもうしたの?」
「ううん。まだ・・・」
「だったら『善は急げ』じゃない。いつまでもウジウジしてるなんてアンタらしくないわよ。私もパパから同じような事を言われたけど、ここで相手に対する気持ちを無かったことにしたらきっと伽耶は悔やむと思う。どっちに転んでもいつまでも悩むくらいならさっさと終わらせて楽になったほうがいいかもよ。それにこんな事言うのは何なんだけど、アンタは受験生でもあるんだから余計な悩みを抱えちゃぁダメ!!」
「そう・・・かもね。ありがとう、ママ。頑張ってみる」
「じゃぁさっさとケーキ食べちゃいなさい」
「うん」


次の朝、私は彼の下駄箱に一通の手紙を忍ばせておいた。

『今日の放課後、体育館の裏で待ってます。
                    支倉伽耶』

たった一行ではあるが、昨夜ありったけの勇気を振り絞って書いた手紙である。
ちゃんと読んでくれるかな?
いや!!絶対読んでくれる!!
そう信じて私は放課後が来るのを待った。
その間にも色んな思いがよぎってきて相変わらず勉強が頭に入らない。
そういうときに限って時間というのはすっごく長く感じる。

そして、運命の放課後。
私は下校時間になるとダッシュで体育館裏に行った。
少し遅れて彼がやってきた。
来てくれたんだ・・・。
多分彼は私が何が言いたいのか分かっていると思う。
「来てくれてありがとう」
暫く沈黙の時間が続いたが私は遂に意を決して

「私はあなたのことが好きです。もしよかったら付き合ってください」

「・・・・ごめん。俺、別のクラスに彼女がいるんだ。公表はしてないけどね。だから支倉とは付き合えない。・・・ごめん、せっかく勇気を持って告白してくれたのに・・・」

「・・・ううん、ありがとう。でももしよかったら今まで通り友達の一人としてだったら付き合ってもらえないかな?」

「それならいいよ。これからもよろしく」

「うん・・・ありがとうね」

「じゃぁ」

「・・・うん」
不思議と涙は出なかった。逆に何だかスッキリした気分だ。
「・・・振られちゃったなー」
こうして私の初恋は終わった。


「ただいま――」
「おかえり」
私はそのまま部屋に入った。暫くすると
「伽耶―――!!支度しなさい。出かけるわよ!!」
「どこ行くのよ?」
「今日は例のお店がケーキバイキングをやってるって。せっかくだから付き合いなさい!!」
何も言わなくてもママは全部分かってるんだね。
ママ・・・ありがとう・・・ね。
「どうしたの?早く行かないと美味しいのを全部取られちゃうじゃない!!」
「ヨッシャ――!!今日は食ったる!!食いまくったる!!覚悟しとけ!!」
「お!!そうこなくっちゃ!!じゃぁ出撃よ!!」
「うん!!レッツゴー!!」






あとがき・・・らしきモノ
久しぶりに書いた『支倉伽耶ネタ』ですが、突然ネタを思いついたので今まで書いていた他のSSを放り投げて一気に書きました。
まぁ・・・突っ込みどころはあるかとは思いますが、お手柔らかに(笑)
ちなみに他の“支倉伽耶ネタ”は投稿した作品ですので他所様のサイトにあります。



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