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気ままな場所

主にオーガスト系のゲームとかのSSや類する小ネタ等を書いていこうと思います

夜明け前より瑠璃色な SS     『シンシア・マルグリット誕生日記念SS「君は今も胸の中に」』

シンシア-3

さて、今日は世界で一番ヤマユリの似合う(で、いいのかな?)シンシアさんの誕生日ということで何とか間に合わせて書き上げました。
まぁ、これがいいかどうかはともかく……。


というわけで先ずは

TMさん SSの紹介と感想どうもありがとうございます。
ははは、なんと言いますかツッコミどころ満載って気もしますわな(^^;






夜明け前より瑠璃色な SS 『シンシア・マルグリット誕生日記念SS「君は今も胸の中に」』


「ありがとうございました」
学校からの帰り道に俺は月人居住区のとある店に寄り道した。
この店はシンシアと出会って初日に二人で立ち寄ったあの店
そこで俺はあるものを買った。


「ただいま」
部屋に戻ると俺は買ってきたものをテーブルの上に並べた。
三つの袋と二本のペットボトル。
で、何を買ってきたのかというと……
『月麦クッキー』と『ぅおーいっ!? お茶』
あの時シンシアと川原を一緒に歩きながら食べたものだ。
それから家の近くの商店街で買ったアンズと白イチジクのドライフルーツ。
これも以前フィアッカさんに教えてもらったシンシアの好物である。

で、なぜ改めてコレを買ってきたのかと言うと……
先日の事であった。


俺は何を思ったのか久しぶりに物見の丘公園のあのモニュメントのところにやってきた。

来る途中に歩いているとふと傍らにあった花のつぼみが目に入った。
「そうだ……ここはあの時……」
シンシアが旅立つ直前に渡したあのヤマユリが咲いていた場所。
今年も大輪の花を咲かせるべく準備をしているのだろう。
たぶんこのつぼみも来月になったらキレイな花が咲くはず。そう……まるでシンシアのように清楚で凛々しくて品のある花が……。
「シンシア、こっちのつぼみはもうすぐ咲くよ。そっちのはまだキレイなままかな?」


そして……さらに歩いていくとモニュメントの脇に小さな人影が見えた。
そこにいたのは……
「ん? リースか? こんなところで何してるんだ?」
「久しぶりだな、タツヤ」
「え……?!」
あのルビーのような瞳は忘れもしない。
「あ! フィアッカさん……お久しぶりです」
「あぁ、それにしてもタツヤこそこんなところでなにしている?」
「え? 特に何もないんですけど……気がついたらココにきてたんです」
「フッ、やはりお前も忘れられないか」
「えぇ……」
俺はそれ以上言葉が出なかった。忘れようにも絶対忘れることができない。できるはずがない。だからこそもしかしたらここに来たのかもしれない。
「まったく……私も何というザマだ。シアは勇気を振り絞って旅立ったというのにその姉である私がいつまで経ってもシアのことで沈んでいるなんて情けないったらありゃしない」
「でもそれだけシンシアのことを思っているんですよね……」
「……そう思ってくれると助かる。……まぁそれはそうと、いいことかどうかは知らんがお節介ついでに一つ教えておいてやる。6月12日はシアの誕生日だ。まぁ本人はもういないが、できたらせめて年に一度の誕生日くらいはささやかでも祝ってやってはくれないだろうか?」
「そうなんですか?! それはいいことを聞きました。大事なことを教えてくれてありがとうございます」
「なに。他ならぬタツヤだ。それに彼氏として恋人の誕生日くらいは知っておくべきことなんだろう?」
「ははは、確かに彼女の誕生日を知らないなんてシンシアに対して失礼ですね」
「私も姉として何かしてあげたいのはやまやまなのだが、状況が状況なんでな。とりあえずはタツヤに任せる。一応心の中でお祝いは言うがな……」
「なるほど、分かりました。何か気の利いた事を考えてみます」
「あぁ、すまんな……本当に何から何まで世話になっているみたいで」
「いえ……シンシアのことでしたら俺はどんな些細なことでも知りたいですし、それが誕生日とかいった人生のビッグイベントでしたら彼氏として出来るだけのことをしてあげたいです。たとえシンシアが今、何処にいようと……」
「すまない……タツヤ」
フィアッカさんは何故かすまなそうな顔をしているので
「そ……そんなこと言わないで下さい」
「あぁ、……ではまたな」

そしてフィアッカさんの目が緑色になった。リースに戻ったんだろう。
リースは俺をチラッと見るとすぐに後を向いてそのままこの場から去って行った。


とは言うものの、さて……どうしようか?
さすがに本人がいるのだったら左門でパーティーとかプレゼントとかいう手もあるんだがそういうわけにもいかないし……。
で、考えた末のささやかなパーティーである。
「食べ物はやはり出会って最初に二人で食べたアレが一番思い出に残っているよな」

こういった経緯があって俺はこれらを買って帰ったわけだ。
机の上に並べられたモノを見て
「ま、下手なケーキを買うよりももしかしたらよっぽど俺達らしいかもな」

「おっといけね。あれを忘れるトコだった」
台所に行くとうまい具合にコーヒーがあった。
それにミルクと角砂糖を2個載せて持っていく。


そして、いつもは棚に飾ってあるシンシアと撮ったツーショット写真と預かったままになっている懐中時計を手に取るとテーブルの俺が座る反対側に置いた。
俺は写真の中のシンシアに語りかけた。
「シンシア、今の俺は……シンシアの彼氏として恥ずかしくないか?」

「それにしても……ホント我ながら間抜けなツラをしてるな……ったく」
俺は写真を眺めながら苦笑いするとコーヒーにミルクと角砂糖を入れ、マルグリット家の習慣通り7回かき混ぜた。
「もともとは『毎日が楽しくなるように』とシンシアが教えてくれたことだけど、どうもあれ以来俺も癖になってきたのかな?」 


いずれにしてもツラが間抜けだろうが真面目だろうがこれがこの世に残っている唯一のツーショット写真、いや……シンシアの写っている写真である。
「こんなの事になるんだったらもっとたくさんの写真や動画を撮っておけばよかったよ」

でもこうして写真を眺めているとどうしてもあの一週間の時のことが頭によぎってきて
「この前はクッキーの殆どをシンシアに食べられてしまったけど、今日は俺もしっかり食べるからな」
「それともこんな部屋でなくてあの時と同じように川原を歩きながらの方がよかったか?」
「そういやシンシアが突っ込んでいたこのお茶の名前の由来も結局聞いてなかったな」
とかいったことをコーヒーを飲みながら一人写真に向かって話しかける。
そうだ、例え写真が一枚しかなくてもこうして考えてみると俺の胸の中には想い出という写真や映像では表現できないものがたくさんあるのだ。
一週間というほんの短い期間ではあったが俺にとっては何年分にも匹敵するくらいのとても素晴らしい想い出が……。


「そろそろ乾杯しようか」
俺はお茶の栓を開けるとそのペットボトルをもう一つのペットボトルに軽く当てた。そして……
「シンシア、誕生日おめでとう!! 乾杯!!」





あとがき……みたいなの
当のご本人は出演しておりませんが、一応シンシアの誕生日SSのつもりで書いてみました。
ですが……シンシアネタもいい加減品切れ状態です……(ToT)

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『夜明け前より瑠璃色な-Moonlight Cradle-』は2009年2月27日に発売です。