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気ままな場所

主にオーガスト系のゲームとかのSSや類する小ネタ等を書いていこうと思います

FORTUNE ARTERIAL SS    『たまには懐かしい話でも』

妙に寒いです……。
半袖の夏服だとヤバイです。
気候が何かと暑かったり寒くなったりということなので、風邪だけはひかないように注意しなければ……。


というわけで

TMさん、SSの紹介と感想どうもありがとうございます。
確かに内容はぶっちゃけ漫才でしたね(^^
さて、これからどうなることやら。

それと毎話感想をどうもありがとうございますm(_ _)m


さて、昨日今日とSSを二つ書いてしまってネタがなくなってしまった。
どうしよ……。
また休暇に入るのかな……(^^;





FORTUNE ARTERIAL SS 『たまには懐かしい話でも』


放課後の監督生室。
今日もみんな何かと忙しそうに動いている。
その時白ちゃんがふと時計を見て
「すみませんが私、礼拝堂に行ってきます」
「あぁ、行ってらっしゃい」
すると東儀先輩も
「俺もちょっと打ち合わせに行ってくる」
「あぁ、頼んだ。征」
「あ……いってらっしゃい。征一郎さん」
両者とも前もって予定されていたコトではあるのだが、何故か二人はタイミングを計ったかのように部屋から出て行った。

しばらくして瑛里華が背伸びをしながら
「う~~~~ん、ちょっと休憩しましょうか。お茶を入れてくるわね」
「あぁ、今日は結構仕事も進んでいるみたいだし」
「そうね。珍しく兄さんが真面目に仕事をしているからかしら?」
と言いながら瑛里華は給湯室に行った。
「やれやれ、相変わらず口が悪い妹だな」
「ははは、でもこの程度の言い合いくらいは普通の兄妹だったら当り前にするんじゃないんですか?」
「そうかな? 俺には同じ妹といっても白ちゃんと違ってなんかこう“愛”ってモノが感じられないんだよな……」
「そんなこと言ってるとまた瑛里華の機嫌が悪くなりますよ」
「だいじょ~ぶだいじょ~ぶ」
「……相変わらず余裕ですね」
「はっはっは、まぁ俺の場合は誰に対してもわけ隔てなく海よりも広くて深い愛を持って接しているからね」
やはりこの人はいろんな意味で大物なのかな……?
「自分で言ってたら世話ないわね。それに……そもそも愛なんてこもってないし」
お茶を載せたお盆を持った瑛里華が戻ってきた。
少々冷ややかな声で
「はい、兄さんどうぞ」
「う~~~ん、何ていうのかな? もっとこう……もう少し優しく笑顔で『はい、お兄様どうぞ~~』って感じで……」
「グーで思いっきり殴っていいかな? 兄さん」
「あ~~~~、分かった分かった。ったくもう人間に戻っても物騒なのは変わらないな」
「んも~~~、うるさいわね!!」

「そういえば“愛”と言えば二人ともなかなかいい感じだね。卒業したら直に俺も支倉くんから『義兄さん』と呼ばれるのかな?」
いきなりそんな事を言われて俺は口に含んでいたお茶を思いっきり噴出した。
「ケホッケホッ……!! いきなり何を言うんですか?!!」
「ちょっと兄さん、何よ?! いきなり!!」
「ははは、まぁそれは冗談としてもいずれそうなるのも時間の問題だろうね」
俺も瑛里華も真っ赤な顔をして俯いてしまった。

「そ……そういえば兄さんの場合はどうだったのよ?!!」
「え? 俺?」
「そうよ。前に言ってたじゃない? シスター天池のお母さんと付き合ってたって」
何かほとんどドサクサ紛れというか、照れ隠しともいう様な感じで瑛里華が言う。
「あぁ、そういえばそんなコトも言ってたっけ?」
「是非聞きたいわね、その時のお話」
「おいおい、そうやって人の過去を掘り起こすもんじゃないよ。正直いい思い出ってわけでもないんだから」
「まぁ確かにハッピーエンドじゃなかったってことはあの時に聞いたわよ。だけど結果がああいうことになっちゃったとはいってもそうなるまではなりそめから甘い思いでもあったんでしょ? そういうのを聞いてみたいのよ」
「だからといって俺の話を聞いてもそんなに面白いものじゃないと思うけど」
「いいじゃない? 長い間生きてきたらそういう話の二つや三つくらいあるでしょ? そういう兄さんの武勇伝を聞かせて欲しいわね。ね~ぇ、孝平」
「え? あぁ、そうですね。俺も是非聞いてみたいですね」
「う~~~ん、前にも言ったようにハッピーエンドってわけじゃないからあまり話したくはないんだが、……この二人ならいいだろう。ま、思い出話ってくらいの軽い気持ちで聞いてくれ」


「当時俺は1年の時から生徒会に入っていて、その時彼女は1年先輩だから2年生。
当然ながらさらに一年上の3年生という面倒くさい存在がいたわけだが、さすがに一応向こうが本当は年下とはいっても俺も最初の一年は大人しくしていたわけだ」
「兄さんにしては珍しいわね」
「そりゃ向こうは一応学年では先輩だからね。いくら俺でもその辺はわきまえているつもりさ。もっともだからと言ってその時の会長達も俺から見るとそんな大したコトをやってたわけではなかったから別に尊敬に値する存在とは全然思ってなかったけど一応先輩に対していちいち喰って掛かって必要以上に波風を立てることもないからね。ま、どうせ放っておいてもそのうち卒業してここからいなくなるわけだからそれまで位はデカイ面させといてやろう……という程度の存在だね」
「へ~~、大人しくしている兄さんなんてちょっと想像できないわね……」
「失礼だな……当時から俺は真面目だったんだぞ。当時の会長が引退するときには『少なくともあと2年は学院は安泰だな。お前たちだったら俺達も安心して生徒会を任せて卒業することができるな』って言われてたしな。というか“あれくらいのことで十分安泰になるんだったら俺がやったら安泰どころか大発展する”と思ってたけどね」
「それにしても当時から凄い自信家だったんですね」
「ははは、というよりはヤツらが何をするにしても俺がやった方が早いという自信はあったね」
「それはそうと、あと2年って?」
「あぁ、次の年は彼女が会長だったからな。で、俺が副会長になったわけだが、俺がいつの間にか彼女を意識し始めたのはその頃からだったかな。もっとも1年の時は彼女をそんなに意識してたわけではなかったのにな。キレイな人がいるな……とは思っていたけど」
「そして会長の甘い時間が始まった……と?」
「まぁ甘い時間というのは大袈裟だけど、確かに一番楽しかった時でもあったかもな。だけど生徒会の仕事をやっているときの彼女は本当に厳しかったよ。仕事振りは真面目だったし前会長とうって変わってかなり出来る人だったから俺も何かとよく怒鳴られたもんさ。でも一度仕事から離れるとこれがまたカワイイ人でね。で、休みの日になるとよく二人で遊びに行ったもんさ」
「どんなところへ? ゲーセンとか?」
「はっはっは、今でこそこの島も遊びに行くところはゲーセンを始めいろいろあるけど35年も前のこの島の町にそんなものなんてあるわけないだろ? ゲームにしたって当時は今みたいにテレビゲームとかいったのがあったわけじゃない。かの有名な『スペースインベーダー』ですらまだできてなかった時代だからね。まぁ、ゲームがあったとしてもせいぜい『ピンボール』くらいのもんだったよ。だから缶ジュース買って公園のベンチとかで話をする以外はせいぜい喫茶店でお茶を飲んだり町の商店街のショーウインドウを見てまわったり、海に行ったり……あとは町をブラブラしてみたり、まぁそんなところだったけどそれでも二人でいると結構話も盛り上がったし楽しかったよ。時間なんてあっという間に過ぎていったよ。
あぁ、そう言えばその年の夏のある夜に二人で寮をこっそり抜け出して海に行って花火をしたこともあったっけ。あの時、彼女は最初は自分の立場上難しい顔をしていたけど最後の方は喜んでいたよな。真っ暗な中で花火の光に浮かび上がった彼女のニッコリした表情が何とも言えなかったのは今でも忘れようにも忘れられないよ。」
「へぇ~~~、それにしてももっと惚気たお話が聞けるかと思ったけど、案外普通のお付き合いだったんだ……意外ね」
「意外とは心外だな~。こう見えても少なくともあの時は俺も結構本気で付き合ってたし、そうやって二人で遊びに行く頃にはかなり相思相愛の仲になってたんだぞ」
それにしても話を聞く限りでは今の会長からは考えられないくらい普通の付き合い方である。このことからも会長がこの時、いかに本気であったかを伺うことができた気がした。


「ま、大体そんな感じかな。このあとはいつだったか話した通りだよ。あの女に無理矢理仲を引き裂かれた感じになってしまった」
「それで仕方がなく記憶を消したのね……」
「あぁ、あの選択肢の中ではそうするのがベストだと思ったし、そうするしかなかった。で、こういう結末になった以上は俺も学院にいられなくなって結局は姿を消す事になってしまったわけだ」
「そのあとの生徒会はどうなったんですか?」
「さぁね? 学院とは関係なくなった俺には後がどうなったかなんて関係ないからね。ま、なるようになったんじゃないの? 生徒会の行く末どころか彼女が今どうしているかすら知らないわけだし……ま、それ以前にわざわざ調べる気もないけどね」
「そうなんだ……」
「だからこそ君達には頑張って欲しいという気持ちもあったわけなんだが、正直言うとあの女相手にホントよくやったと思ったよ。俺なんか最後にはあの女の策略の前に挫折してしまったというのに……ったく情けないったらありゃしないな」
そう言って会長は窓から外を眺めた。
「ふっ、ここから見える風景もあの時とはすっかり変わってしまったな。……もしかしたらあの時と変わらないのはこの部屋の中だけなのかな?」
気のせいか会長は遠い目をしていた。
もしかしたら今の会長の脳裏にはあの時彼女とここから一緒に見ていた光景や彼女との楽しかった思い出が浮かんでいるのだろうか?
もしかして、会長には気の毒なコトしてしまったかな? 誰だって胸に閉まっておきたいコトはあるんだろうし……まぁ、今更言っても仕方ないんだけど……。
すると会長は俺たちの方に向き直ると
「ははは なぁに、別に君たちが気に病むことはないさ。何はともあれ懐かしい思い出の一つだよ……」


「ただ今戻りました」「無事終了したぞ」
「あ、おかえりなさい。お疲れ様」
白ちゃんと東儀先輩が帰ってきた。
すると場の空気の違いを察したのか白ちゃんが
「どうかされたんですか? それに皆さん深刻な顔をされてますけど……」
「あ……いや、なんでもないよ」
「あぁ、ちょっと昔話をしてたのさ。……昔の生徒会の話をね」
「そうか……ま、程々にな」
東儀先輩はこの話を知っているのだろうか? まぁ少なくとも俺より付き合いが古い人だから知っていたとしても不思議はないんだけど。

それにしても今日は会長の吸血鬼として生まれながらもある意味人間以上に人間らしいと言うか人間くさいと思える一面を知ることができた日だったのかもしれない。
もっとも考えようによっては当時は(というかついこの前まで……だが)伽耶さんもああいう性格の人だったからこそ起きてしまった事かもしれないのだが、伽耶さんもあの一件以来、考え方も付き合い方も変わって俺達に理解を示してくれている。
だからといって会長の心がそんなに簡単に変わるとは思えないし、この一件がある限り会長が伽耶さんを許す事などありえないだろう。
が、もしかしてまた会長の前に今後同じような運命の人が現れる……そういった日がまた訪れる事があるのだろうか。
あったとしたら伽耶さんは、そして会長はどういう行動をするのだろうか? とは言ってもこの話を聞く限りはあの人以上の人が会長の前に現れるとは思えない気もする。
そう考えれば吸血鬼というのは結局孤独な存在なんだろうか。とは言っても結局のところ俺が心配したところでどうなる問題ってわけじゃないわけなんだよな。

それにしても……ただ単に俺が知らないだけなのだけど100年以上も生きているといろんなことがあるものだな。もしかしたら会長より長い時間を生きている伽耶さんにも同じようにいろんなことがあったんじゃないんだろうか。
それがいい事か悪い事か、それとも……俺達が知らない方がいい事なのかは別として。





あとがき……みたいなの
というわけでいおりんの35年前のあの出来事を自分なりに勝手に想像してみました。
たぶん本筋から外れてはいないと思いますが……



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E-mail:morn-8.10@ninus.ocn.ne.jp(@は半角で)



『夜明け前より瑠璃色な-Moonlight Cradle-』は2009年2月27日に発売です。