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気ままな場所

主にオーガスト系のゲームとかのSSや類する小ネタ等を書いていこうと思います

FORTUNE ARTERIAL SS    『悠木陽菜誕生日記念SS「幸せのハードル」』

さて、本日は陽菜様の生誕記念日です。
そう言えば去年は確か誕生日にちなんだSSが思いつかず陽菜メインの書きかけSSを完成させて終わらせてしまったということをしてしまったので今回は早めにネタを探して作ってみた次第です。


というわけで





FORTUNE ARTERIAL SS 『悠木陽菜誕生日記念SS「幸せのハードル」』


何故かタイミングよく今日は俺と陽菜の二人きりでのお茶会。
みんな気を使ってくれたのか? とも思える様な感じである。
「陽菜、明日は誕生日だな」
「うん、そうだね」
陽菜の誕生日の日は日曜で学院は休みである。
一応夜はいつものお茶会メンバーみんな集まってパーティーをすることになっているが、昼間は特別やることがあるわけではない。
俺達も文化祭が終わって生徒会から解放されるとこれまでと違って日曜出勤もなくなるため、特別やることも極端に少なくなってくるわけだ。
まぁ、これからは一応段々と受験生モードになっていくのでやることがないというわけでもない。
もっとも生徒会に関しては後輩へのフォローもあるので時々顔は出すことにしているが。


だからせっかくなんで
「せっかくの日曜だしパーティー以外に何かリクエストはあるか? 昼間は時間もあるし」
と聞いてみたんだが……
「そうだな~……うん、久しぶりに孝平くんと一緒にゆっくり街を歩きたいな」
確かに俺も文化祭の準備とか最後の引継ぎとかで忙しく陽菜も美化委員会で後輩への引継ぎ等で何かと忙しかったので、ここしばらく二人でゆっくり出歩くことがなかった。とはいうものの……
「街を歩く……って、それもいいけどもうちょっと例えばお洒落なレストランでご飯を食べたいとかテレビや雑誌で見たスイーツを食べに行きたいとかショッピングセンターとかへ行きたいとか、そういった具体的ことはないのか?」
「ううん、孝平くんと一緒に街をお散歩するだけでいいよ。それだけでも私は十分楽しいし、どこに行くとかそういったことよりも孝平くんと1秒でも長く一緒にいられることが私にとって一番の幸せだと思ってるから」
まぁ、安上がりと言ったら安上がりなんだけど自分の誕生日くらいはもう少しワガママ言ってもバチは当たらないと思うんだよな~。
ホント相変わらず幸せのハードルが低いヤツだよ。
「よし、分かったよ。久しぶりのデートだし、それじゃこの日は今までの分を取り戻すくらい楽しもうな」
陽菜は“これでもか”というくらいの笑顔で
「うん!」
それにしても……あ~~~~、この笑顔を見てると……『本当に生きててよかった!』と言うか『この笑顔を独り占めできる幸せを八百万の神に感謝したい!』と言うか。
もしかしたら今の俺なら伊織先輩と戦っても勝てる!! ……って、すみません。そんな気がしただけです。

そして約束の日の朝
俺は支度して待ち合わせ場所に行くともう陽菜は来て待っていた。
「おはよう、陽菜。またエライ早いな」
「うん、だって久しぶりに孝平くんとデートだから嬉しくて待ちきれなかったんだよ」
「まぁそれもいいんだけどそれよりも、誕生日おめでとう」
すると陽菜は改めて思い出したように
「あ、そういえばそうだったね。自分の誕生日を忘れてるなんて」
おいおい。ま、それくらい楽しみにしてくれていた……と受け取っておこう。
「それじゃ行こうか」
「うん」


それにしても出掛けたはいいが、特別どこに行って何をする……ということもなくただ二人で手を繋いで公園や海岸通りといったところを歩いてベンチで休憩して……といったことをくりかえしている。
でも当の陽菜はと言うとそれだけでも十分満足そうな顔をしている。
逆に本当にそれだけでいいのか……と、こっちが心配になってくるくらいだ。

「ねぇ孝平くん、腕を組んでも……いいかな?」
「ん? 別に改まる必要なんてないよ。ここは陽菜の指定席なんだし」
「それじゃ、オジャマしま~す」
陽菜はニッコリしながら腕を組んできた。
こういう些細なこと一つ一つに幸せを感じることができるヤツというのはそうそういないよな。

そして、いろんなところを歩き回って時間はそろそろ昼
「なぁ、どこかで昼を食べないか?」
「うん。あ! 私、サンドウィッチ作ってきてるんだよ」
「え? そうなんだ。じゃ、あそこに公園があるからどこかベンチにでも座って食べよう」
「うん」
木陰にベンチを見つけ、そこに座ると陽菜はバッグの中から箱を取り出した。
箱を開けると中には美味しそうなサンドウィッチが並んでいる。
どう見ても出来合いのを詰め替えたものではなく、間違いなく陽菜手製である。
それに、見た感じ結構凝っている
「飲み物も持ってきてるからね」
小さな水筒とコップを取り出すと紅茶を入れてくれた。
「はい、どうぞ」
「ありがとう。それじゃいただきま~す」
「うん、あるだけ食べてね」
一口、二口……
「美味い!! さすが陽菜だな」
すると陽菜は照れながら
「そんなにおだてないでよ。あまりおだてても今日はこれ以上何も出ないよ」
「いや、おだててなんかないよ! 本当に美味い!!」
そういえば……ふと思ったんだが、確か今日出かけようと俺が陽菜に言ったのは昨夜の筈だったよな。ということはこれは今朝作ったのか? 少々早起きしたからってそれ程時間に余裕があったとは思えないんだけど……。
気になった俺は聞いてみることにした。
「そう言えばこれってもしかして今朝作ったのか? それにしても昨日の今日でよくこれだけのを作れたもんだな」
「朝早起きしてコンビニで材料を買ってきて作ったんだよ。だけど余り時間がなかったからこれくらいの簡単なのしかできなかったけど……ごめんね」
冗談じゃない!! もし万が一にもこれに文句をつけるようなヤツがいたら俺がこの場でぶちのめしてやる!!
「なんで謝るんだよ。とんでもない。俺の方こそ凄く嬉しいよ。できたらまた作ってくれたら嬉しいな」
「こんなのでよかったら材料さえあればいつでもすぐにつくってあげるよ。これくらいだったら作る手間よりむしろ材料を調達する時間の方がかかったくらいだし」
正直俺は驚いた。
作るだけじゃなくて材料を調達するところからか?! 陽菜は“こんなの”ってさらりと言っているけど、はっきり言って朝起きて待ち合わせまでの時間のうちに材料調達も含めてそんなに簡単にできるような代物じゃない。少なくとも俺には絶対できない。
部屋には厨房設備がないから火を通したりすることはできないからそういう意味では確かに凝ったことはできない。だけど設備がなくてもできる精一杯のことをして作ってくれているのは凄く伝わってくる。
「やっぱり陽菜は凄いな……」
すると陽菜は顔を真っ赤にして
「そ……そんな……私なんてぜんぜん凄くないよ……」
ほんと陽菜はいつも自分がどれだけ凄い事やっているのか分かっているのだろうか?
まぁ本人がそう思っているんだからそれはそれで別に構わないんだけど。
「だけど、別に陽菜自身はどう思おうと勝手だけど、少なくとも俺は俺ができないことをすんなりやっている陽菜は凄いと思っているよ」
「うん、じゃ素直に受け取っておくね。ありがとう」

食べ終わって引き続き街を歩き回り始めたが、せっかく陽菜の誕生日なのに俺がしてもらってばかりいるというのはさすがに俺も何となく気が重い。何かお礼をしてあげたいと思ったわけだが正式な(?)プレゼントとなると夜のパーティーで渡すためにもう用意してあるのでどうしようかな? と思ったところ、ゲームセンターの前を通った時にふとあることを思った。
「陽菜、せっかくだからちょっと寄っていこう」
「え? うん」
UFOキャッチャーのコーナーに来た俺は
陽菜好みの景品はあるかな? と思って探してみたら
「お! これなんてどうだ?」
「カワイイぬいぐるみが入ってるね」
「よし! いっちょ頑張ってみるか!!」
「う……うん。でもムリしないでね」

何度か頑張って目的のぬいぐるみをゲットすることができた。
「はい、陽菜。今日のせめてものお礼のつもりだよ」
陽菜はニッコリしてぬいぐるみを抱きしめると
「そんなお礼なんてよかったのに。でもカワイイね。ありがとう。孝平くんの分身だと思って大事にするね」
「あ……あぁ、喜んでくれたら俺も頑張って取った甲斐があったな」
現時点で俺ができるお礼といったらこれくらいしかないんだけど、そこまで喜んでくれると俺も嬉しい。だけど陽菜はそんなことをお世辞ではなく本心でいうもんだからそれ以上に照れくさい。
それにこれは今日のせめてものお礼のつもりだったのに逆に感謝されてしまうと俺はどうすりゃいいのやら……。
ま……いいか。

「あ、そうだ! ねぇ孝平くん、一つだけワガママ言っていいかな?」
陽菜がワガママ言うのも珍しいな……とは思ったが
「ん? 何だ? せめて俺にできることにしてくれよ」
「うん。あのね、いつだったか孝平くんに連れて行ってもらった味噌ラーメンのお店があったよね。あそこに……連れて行って欲しいな」
何を言われるかと意気込んでいた俺は思わずコケそうになった。
「おいおい、また何でそういうところなんだ?」
「え? ダメ……かな? 前に食べた時、美味しかったから久しぶりに……と思ったんだけど」

そんなことだったら別にいつでも連れて行ってあげるのに。
ったく、何度も言うがホントにどれだけ幸せのハードルが低いヤツなんだよ。
だけど陽菜がそのことに幸せを感じているんだったらそれくらいは叶えてやらないとな。


「よし、それじゃ今日のシメにそのラーメン屋に行ってみるか。だけど今夜はパーティーも待ってるからその分の腹は空けといてくれよ」
「うん、それと今日はありがとう。凄く楽しかったよ。また行こうね、孝平くん」


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