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気ままな場所

主にオーガスト系のゲームとかのSSや類する小ネタ等を書いていこうと思います

夜明け前より瑠璃色な SS   『迷ハンター(?)みどりん』

発表会が終わってから時間的に余裕のできた私は女を磨く決意した。
それもこれも全てはこのプロジェクトのため!!
そう!!メインターゲット朝霧達哉の攻略!!
女の意地にかけても撃墜してやるからね!!
そのために私は生まれ変わるのだ!!
エクササイズにメイクの研究、気に入られそうなファッションのチェック等等やろうとおもっていることは山ほどある。


ジリリリリ・・・・
セットしていた目覚ましがけたたましい音を響かせる中、目を覚ました私は早速トレーニングウェアに着替えてジョギングに出かけた。
これも朝霧君攻略ミッションの一つ(のつもり)なのだ。
一応偶然を装って朝霧君の家の前を通り過ぎてみる。
「あ、遠山先輩 おはようございます。こんな朝早くからどうしたんですか?」
「おっはよー、麻衣。いや――これからは体にいいことをしようと思ってジョギングを始めたんだけどね」
「そうなんですか、いいことですね。でもさすがにこんな早い時間ではお兄ちゃんはまだ起きてませんよ」
「ぶふぅっ・・・」
よ・・・読まれてる
「えへへへ。本当に分かりやすい人ですね、遠山先輩って」
「ま、そりゃそうだよね・・・ 夏休みだし・・・ゆっくり寝てたいよね」
ちくしょう・・・起きてたら引っ張り出してやろうと思ってたんだけどな。
それとも乗り込んで叩き起こすという手もありかな・・・とも思ったけど可哀相だから勘弁してあげよう。
「あの~・・・先輩、何かとんでもないこと企んでませんか?」
「え?!、“とんでもない”ってなによ?」
「たとえばお兄ちゃんの部屋を襲撃するとか?」
冷や汗がタラリ
コイツ鋭いやっちゃな・・・あなどれん。
「ははは・・・さ、さすがにそこまではね・・・。それじゃ帰るわ。またね~」
「とりあえずお疲れで~す。えへへ、やっぱりね」
とりあえず朝霧邸をあとにして予定コースを走り帰宅。
早々に汗を流しにバスルームへ入る。
服を脱いだついでに鏡に自慢の(?)体を映してモデルみたいにポーズをとってみる。
「う~~~ん、ナイスバディとまではいかないまでもまんざらでもないと思うけどな。でも朝霧君を悩殺するにはもうちょっとかな・・・」
汗を流して軽く朝食をとり朝のエクササイズを行う。
エクササイズとは言っても柔軟体操なのでそれほど汗もかかない。が、日頃そんなに運動をしているわけではないので少々体が硬くなってるのがわかる。
「いててて・・・。でも毎日やれば・・・何とか・・・」

朝から体を痛めつけたあとは次なるミッションの為に勉強道具一式を持って外出。
私のリサーチによると朝霧君はこの時間は図書館に通っているとのコト。
なので通り道にある喫茶店にて張り込みを開始。
「お!来た来た、って一緒にいるのは・・・麻衣か? ま、いーか・・・ってダジャレかよ!!」
なんて一人でノリ突っ込みしててもつまらんのでミッション開始。
「お~い、朝霧く~ん! 麻衣!どこ行くの?」
分かっててわざと聞く私。
「お!遠山か。どうしたんだ? 図書館へ勉強しに行こうと思ってね。あそこ涼しいだろ?」
「偶然だね。私も丁度行こうかと思ってたんだ。一緒していい?」
「あぁ構わないよ」
「遠山先輩。今朝方ぶりですね」
私は小声で
余計な事言わないの!でも麻衣はなんで?」
「私ですか?私はお兄ちゃんに宿題を教えてもらおうと思ってるんですけどね。遠山先輩は受験勉強ですか?」
「まぁ一応は勉強もしておかないとね。いくらそのまま大学に進学するとはいってもある程度のレベルは保っておかないとヤバイし同じやるなら朝の涼しいうちにしておくのがいいかなと思ってね」
「ふ~~ん、なるほど。うまく言いましたね、先輩
うるさい
「二人で何ヒソヒソ話してるんだよ?」
「あ!何でもないから」
とか何とか世間話(?)をしているうちに図書館に到着。
「ちょっとトイレ行ってくるから」
朝霧君が席を外している間に麻衣が
「ところで先輩、本当に勉強が目的ですか?」
「え?そ…そうだけど…」
「もう―――!先輩も早くお兄ちゃんに告白しちゃえばいいのに」
次の瞬間思わずこけそうになる私。でも必死で耐えた・・・。
でも考えてみたらこのまま告白しないとこれじゃまるで私は朝霧君のスナイパーじゃなくてストーカーじゃん・・・。
とりあえず気をとりなおしてこの時間は朝霧君と二人で麻衣の宿題を見つつ大人しく勉強をすることにした。

「あ、私そろそろ私帰らないと・・・」
「ん?麻衣、もう帰るのか?」
「うん。そろそろ家の事もしなきゃね。それじゃお二人ともごゆるりと~」
「あぁ、気をつけて帰れよ」
「うん。先輩、うまくやってくださいよ。と言う訳でオジャマ虫は失礼しま~す」
麻衣の一言に思わず真っ赤になる私。
「どうした、遠山?」
「ううん・・・な、何でもない!!さ、勉強を続けよう!!」
「あ・・・あぁ」
・・・ホントにダメだな~、私って。

「さて、腹も減ったしそろそろ帰るか」
「う、うん・・・」
一緒に帰りながら朝霧君が
「どうしたんだ?遠山。今日は何か変だぞ」
「え?そ、そうかな・・・?」
一瞬動揺したが、もしかしたらこれがチャンスかもと思った私は
「あ、朝霧君・・・ちょっと時間いいかな?話が・・・話があるんだけど」
「うん、いいけど。とりあえずどっかで落ち着こうか」
「じゃぁ、物見の丘公園に」
「分かった」
近くの自販機でジュースを買って私達は物見の丘公園に向かった。

ここを選んだ理由は今いる場所から少し歩くので気持ちを落ち着かせる時間を稼ぎたかったのと人気が余りないので気兼ねなく言う事ができると思ったからである。
木陰のベンチに二人で腰を下ろして買っておいたジュースを飲みながら
「で、話って何?」
「・・・朝霧君って・・・彼女とか好きなコとかいるの?」
「いや、どちらも今はいないけど?」
「・・・菜月のコトとか・・・どう思ってる?」
「どう・・・って、幼馴染で大事な友達の一人ってことかな?それがどうかしたのか?」
少しの時間沈黙が流れる。
勇気を出せ!!私!!ここで告白しないと一生言えないぞ!!
私は必死で自分に言い聞かせる。
そして、遂に意を決して
「・・・だったら私、朝霧君の・・・彼女に・・・立候補したいんだけど・・・」
「え・・・?あの・・・遠山さん?・・・今、何と?」
ええい!!一度言ったらもう2回目も3回目も一緒じゃい!!
「朝霧君!!私、朝霧君のコトが好き!!私とつきあってください!!」
うわ!!とうとう言っちゃった!!ここが人気のないところでよかったよ・・・
「と、遠山・・・そ、そりゃ俺は凄く嬉しいけど・・・でも本当に俺なんかでいいのか?」
こうなりゃ私の思い、全部吐き出してやる!!
「う・・・うん。私、いつの間にか朝霧君のことが好きになってた。だからこの前の発表会の時も心の底から来て欲しいと願ってたんだ。だから客席に朝霧君の姿を見つけた時は凄く嬉しかった。あの時の演奏は朝霧君に力をもらったから出来たんだよ」
「そ、そうなんだ。実際あの時の演奏は凄かったよな。ホントにカッコよかった。もっとも発表会の日時と場所は麻衣から聞いてたし二人が出るから見に行ってやらないといけないかな、とは思っていたけど実はあの時俺も何故か急に行かなきゃいけないと思ったんだ」
「うれしいな。やっぱり思いは通じていたんだね」

「ねえ朝霧君、よかったら明日から一緒に毎朝ジョギングしない?私今日から始めたんだ」
「三日坊主になってしまわないか?」
「だから誘ってるんだよ。二人で一緒にやったらもしかしたら続くんじゃないかな?ってね」
朝霧君はちょっと考えて
「よし!俺もいっちょやってみるかな!」
「聞いたぞ聞いたぞ!!これから毎朝迎えに行くからね。起きてこなかったら部屋へ襲撃に行くぞ!!」
「いきなり恐ろしいこと言うなよ」
「それは彼女の特権ということで」
「ははは、分かった。じゃ明日からよろしく」
「こちらこそよろしく~。じゃぁ明日ねー!」
私は朝霧君の後姿を見送った。

「やった――――――!!!!ミッションコンプリート!!!」
私はもう天にも昇るような気持ちだった。
でも考えてみればちょっと勇気を出すだけのことだったんだね。
結局決意して一日で成し遂げられたわけだし。
いろいろやろうと思って考えていたけどそんなことよりも勇気を持って一歩踏み出すことが大事だったんだよね。でもそれがなかなか出来なかったから苦労してたんだけど。
てなことを考えながら帰宅する私の足取りはもうこれ以上ないくらい軽かった。

翌日
「おっはよー!麻衣」
「あら?遠山先輩。二日目ですね。三日坊主まであと一日ですね」
「こら!!遠山さんは麻衣をそんな風に育てた覚えはないぞ!!あ!!おはよう、達哉」
「おはよう!!翠。麻衣、ちょっと行ってくるよ」
「えぇ??!!お兄ちゃんが起きてる!!っていうか『達哉』に『翠』って・・・??!!」
「うん、とうとうやっちゃった・・・」
私は麻衣に向けてVサインをしながらウインクした。
「そうなんだ!!やりましたね、遠山先輩!!」
「うん、そういうことです。麻衣にも世話かけたね」
「いえいえ、他ならぬ遠山先輩ですからね」
「ありがとう、麻衣」
「じゃ行ってくるから」
「うん、いってらっしゃーい」
今朝も昨日と同じくいいお天気なんだけど、私の心は今日の空以上にスッキリ晴れ渡っててすっごくいい気分!!
だって今日から隣で一緒に走ってくれる彼氏がいるから。

達哉、一緒にがんばろうね。





あとがき・・・のようなもの
とりあえず以前に書きました『音と気持ちの相関関係』の続編みたいな感じで書いてみました。
鷹見沢家の面々(特に菜月)とか朝霧家の他の面々が出てきてませんが、出すと話がさらにややこしくなってしまいそうな気がしたので今回はご登場をご遠慮願いました(オイ!!)

追記
遅くなりましたが、やまぐうさん、SSの紹介ありがとうございます。
仲間として家族として心を込めた贈り物ってなにがあるだろう?と考えた結果です。




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E-mail:morn-8.10@ninus.ocn.ne.jp(@は半角で)



『夜明け前より瑠璃色な-Moonlight Cradle-』は2009年2月27日に発売です。