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気ままな場所

主にオーガスト系のゲームとかのSSや類する小ネタ等を書いていこうと思います

FORTUNE ARTERIAL SS    『年末恒例の大捜査』

結局ミア誕生日関連もクリスマス関連は思いつかず……(ToT)
去年とはエライ違いですな。
ついでに今月の更新もまだ7回目とか……。
仕事から帰ってきたらくたびれて更新する気がなくなってしまうんですよね。
もっともそんな中でもキチンと更新している人もいるんですから言い訳にもならないのは分かっていますが……。


というわけで

TMさん、SSの紹介と感想どうもありがとうございます。

TMさん>案外あるかも。っていうか自分もパーティーに加わりたいです(^^;





FORTUNE ARTERIAL SS 『年末恒例の大捜査』



年の瀬も押し迫ったある日の夕方、女子フロアのある一室で何やら賑やかな話し声がする。
「今年の収穫はどうだった?」
「うん、これを見てよ。もう大漁よ。アイツもホント甘いわね。あんなところに隠したところで全部お見通しよ。もうちょっとは学習しなさい……って言いたいわね」
「そうそう。私の釣果も見てよ。アイツの考える事なんてもう分かりきってるからドコに隠しても無駄なのにね~」
「うんうん。そもそもあの部屋で隠せる場所なんてたかが知れてるのにね~。ホント懲りないというか……。で、瑛里華はどうだったの?」
「う~~~ん、向こうもさるものね。小説が1冊だったけど巧妙に隠してあったわ。だけど隠し場所なんて最後は表情を見れば全部分かるわね」
「さっすが瑛里華ね。だけど1冊だけということは支倉くんは比較的健全なのかな?」
「どうかな。一応八幡平くんも押さえておいたから彼に預かってもらうことはできないと思うしね」
「だけど瑛里華も散々探し回っての収穫だから本当にないのかもね」
「孝平のあの表情から察するにたぶんそうかもしれないわね」
「今年もすっごい数集まったよね。私達のでこんなにあるんだからみんなのを集めたらどんだけになるんだろうね」
「それにしても男子ってどうしてあんなのを見るのかしら? 私という存在がありながら」
「ホントホント。これなんか見てよ!! アイツってこんなシチュエーションが好きなのかな?」
「うわぁ~~~!! なんか凄いね~~、これって!! こんなおっきいのを入れるなんてこのモデルもどうかしてるよね。信じられない……」
「このモデルなんて見た目私より年下みたいじゃん!! でも本当は年上らしいんだよね」
「もしかしてアンタの彼氏がアンタを選んだ理由って見た目幼いから?」
「気にしてるんだから幼いなんて言わないでよ」
その時、たまたま流していたDVDからは
『お兄ちゃん!! お願い!! 抱いて!!』
「へ? たまたま一番上にあったのをかけただけだけど、これって近親相姦モノ?!」
「いくら何でもこういうのはリアルではちょっと勘弁して欲しいよね。だけど……ジャ○ーズ系のカワイイ弟クンだったらもしかしたらありかもしれないな」
「もう~~~、何考えてるのよ~~~。でも分かる気もする~~~。“お姉さまが教えて あ・げ・る”な~んて?」
「分かるの?! それよりアンタこそ何考えてるのよ?!」

女同士で戦利品を部屋に広げてみんなで眺めながらまるで品評会さながらの状景である。
「それじゃまた夕方に焼却場の前に集合ね」
「うん」


これはどういうことかというと、いつ始まったかは分からないが白鳳寮の年末恒例行事である『彼氏の部屋押し掛け大捜索』と呼ばれている行事である。
この名前も誰が名付けたのやら?
伝え聞いた話では最初はただ単に彼女が彼氏の部屋に押し掛けて二人で仲良く掃除していたらしいのだけど、それがいつの間にかこの日は彼女が彼氏の部屋の家宅捜索を行うようになってしまった。
何を探すかというと……ここでは通称『爆弾』と呼ばれているのだけど、お察しの通りもちろんいかがわしい本や雑誌やDVD等の類である。
だから毎年この日が近付くと男子も女子もいろいろと策をめぐらしている。
まるでタヌキとキツネの化かし合い……ではないのだけど、男子は見つからないように、そして女子は見つけようと時には仲間で集まって作戦会議もしてあれこれ手段を考えているのである。
とはいうものの毎年この日が近付くと正直な話、男子は日に日にビビリ、女子は日に日に勢いを増す。
探す方は探す方で、もう毎日の様に彼氏の部屋に入り浸って隠し場所の目星を点けたり、過去には巧みな誘導尋問を行って爆弾を自分の狙った場所に隠させて一網打尽にしてしまった伝説のツワモノもいたらしい。
もう正に女子が目の色を変えて大捜索を行う日でもあるのだけど、対する男子もただ黙って指をくわえてなすがままになっているわけではない。
一番最初のうちは常套手段ではあるが引き出しを2重底にしたりタンスや本棚の裏なんてパターンだったのだが、女子ももう今となってはそんなところは全てお見通しである。
だけどこれだけ人がいると中には悪知恵が働く人もいるもので、その後使われるようになったのは誰かに預かってもらうパターンがよく使われるようになった。
大体どこのクラスにも一人くらいは比較的目立たない存在の人がいるので彼を密かに味方にして食事を何回か奢る形で契約してその日が過ぎるまで爆弾を預かってもらうのである。
そもそもこの捜索は基本的にカップルの間で行われていることなので逆に言えばカップルでない生徒には全く関係のないことであり、捜査の手が及ぶ事はまずないという盲点をついた策なのである。
まったくうまい所に目をつけたものである。
これだと部屋には間違いなく爆弾はないのだから安心して当日を迎えることが出来るわけだ。
ということで暫くの間この方法がとられていたのだが、余りにもみんなが使い始めたため逆にいつの間にか女子に情報が漏れてしまい、終いにはある男子がその取引場面を張り込んでいた女子に見つかって現行犯逮捕されてしまった。
その男子はクラスどころか学年でも目立たない存在だったため女子からも完全にノーマークになっていたのだけどさすがにみんながやると目立ってしまうものである。
女子達がその男子の部屋に押し入るとその手の本がもう出てくる出てくる爆弾の山。
その後の尋問によるとやはり食事を奢ってもらう条件で多数の男子の爆弾を預かっていた。
出てきた爆弾はもちろん全て没収である。
もっとも基本的には全部人のものだったので預かっていた当の男子生徒は特別お咎めはなしだった。
余談ではあるが、見つかる原因を作ってしまった男子は罰として同じように預かってもらっていた男子全員に1週間昼ご飯をおごる事になった。

となると女子もその辺は考えるもので、彼氏の交友関係とかクラスで目立たない存在の人とかにも目をつけて当日はそういう人のところも捜査するという手段もとるようになった。
まったく関係なく一人静かに過ごしたい人からすればいい迷惑ではあるのだが、案外と女子が部屋にきてくれるし、場合によっては捜査に協力することと引き換えに簡単ではあるが掃除や洗濯をしてくれるとかいった協力報酬(?)もあり素直に喜んでいる単純な人もいるものである。

男子からすると最もいいと思われていた方法が使えなくなってしまったので今度はとりあえず原点に戻るしかないという風潮になってしまったのだが、そうなるとあとはもう女子の思うツボであった。
彼氏の顔色を見ながらその微妙な変化を読み取って捜索していくのであるが、さすがは女のカン……まったくもって恐ろしいものである。
巧妙に隠してあったはずの爆弾は次から次に駆除(?)されていったのであった。
その度に蒼ざめていく彼氏の顔色……。

そして終了時間になり戦利品を持って意気揚々と引き上げていく彼女に対してまるで最愛の女性との仲を引き裂かれてしまったかのような切なく情けない顔をして彼女の後姿を見送ることしかできない彼氏。


その日の夕方、学院内にある焼却場の前にはそうして集められた大量の本や雑誌やDVDが山積みになっている。
それを囲んで満足そうな顔をしている彼女達と遠巻きにその姿を見ている彼氏達。
彼氏達の中にはもちろん巧妙に隠してあったはずのたった一冊の官能小説を瑛里華に見事に見つけられてしまった孝平の姿もあった。
生徒会長の瑛里華の声がした。
「それではこれから恒例の供養を行いま~~す。この1年間彼氏がどうもお世話になりました。もう今後は貴方達は必要ではありませんので灰になって成仏してくださ~~い」
本気か冗談か分からない挨拶が聞こえる。まるで『ザマーみろ』と言わんばかりの……。
そして……炎が燃え盛る焼却炉の中に本が放り込まれた。
女子達は本を数冊ずつ鷲掴みにするとなんの躊躇いも無くそのまま次々と火の中に投げ込んでいった。
そしてDVDはというともう情け容赦なくハンマーで粉々に叩き割っていた。
それにしてもあれはどう見ても供養とは思えない扱いである。
場内にはパチパチと火が燃える音とDVDが割れる音のみが空しく響いていた。

後ろの方からその様子を見ていた男子たちの
「あぁ……」「もったいない……」
という切ない溜息や呟きが聞こえてきた。
もっとも作業をしている女子達はそんな声は無視である。


そして、全ての爆弾の処理を終えた女子達はスッキリした顔をして
「さて、やっとこれで新しい年を迎えられるわね」
「彼氏についてた悪い虫も退治できたしね」
「それよりも来年はどんなところに隠しているか今から楽しみなんだけど」
「それはいくらなんでも気が早すぎるんじゃない? 来年のことを話すと鬼が笑う……っていうじゃないの?」
「鬼でも蛇でもかかってきやがれ!! っての。年に一度の楽しみでもあるんだから~」
「アンタもホント悪よの~~~」
「いえいえ、お代官様こそ~」
「どっちにしてもあとは普通に掃除して“よいお年を~”だね」
「うんうん。来年もよい年にしたいよね」

未だもって沈んだ顔をしている彼氏達は、正に“よいお年を~”と言う感じの彼女達に首根っこ引っぱられながら後ろ髪を引かれる気持ちでトボトボと帰って行ったのであった。
「まったく……いつまでそんな顔をしてるの? さっさと歩く!!」
「……はい」





あとがき……みたいなの
クリスマス関連のSSが全く思いつかずやっと書き上げたのがこういったのでして……もしかしてちょっとビミョ~~~に気が早かった? っていうか“んなアホな?!”って感じの行事ですな(^^;
それにしてもこれまたしっかりしすぎる彼女と情けない彼氏の構図になってしまったみたいで……




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