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気ままな場所

主にオーガスト系のゲームとかのSSや類する小ネタ等を書いていこうと思います

FORTUNE ARTERIAL SS 『ひなと雛』

私、悠木陽菜は今日は久しぶりの完全休日で買い物も兼ねて街をブラブラしてました。
「ふ―――、ココの所美化委員の仕事が忙しかったし、たまには気分転換もいいよね。それにしても最近寒くなってきたよね~。私、寒いの苦手だからな~」
などと一人ブツブツ言いながら。

「あら・・・・?」
通りにあるペットショップの前で、ふと一羽の小鳥の姿がふと目に過ぎりました。
特に興味があったわけではなかったのだけど、何だか気になったのです。
他の小鳥が元気そうにしている中でこの一羽だけが元気がなさそうに見えたからです。
「どうしたのかな?元気がないな~」
「どうしたの、君?この小鳥が気になる?」
店員さんが声を掛けてきたのでびっくりした私は
「え!?? あ、いえ・・・ちょっと・・・すみません」
「そうなんだよね。この籠の中の小鳥は全部雛鳥ばかりで、他の子は元気で餌もよく食べるんだけどこの子だけがね・・・」
「そうなんですか・・・」
店員さんはその元気の無い一羽を籠から出して私の手のひらに乗せてくれました。
その子をじっと見ていると何だかすごく放っておけない気がしてきたのですが・・・
「もし何だったら育ててみますか?君みたいな優しい子が育ててくれたらもしかしたら元気になるかもしれない」
できるものなら私が育てて元気にしてあげたいけど・・・
「私は鳥のこととかよくわからないし、それに学生なんで買うお金も無いし、それよりも今は寮生活なので寮の規則でペット飼育は禁止なんで飼うことができないんです」
「お金は別にいらないんだけど・・・寮生活というんじゃ仕方がないよね」
でも今私の心の中は規則を破ってでもこの子を何とか元気にしてあげたいという気持ちが強くなってきたのも確かでした。
もっとも初心者の私に育てるのは難しいのは分かっている。
寮の規則も分かっている。
でも・・・何とかしてあげずにはいられない自分もいる。
そして私は決心した。
「あの・・・私でよかったらやらせてください。できるならこの子を元気にしてあげたい」
「・・・わかりました。あ、そうだ。ちょっと待ってて」
店員さんは店の奥に入った。
「これを使ってください」
と言って藁で出来た小さな入れ物を持ってきて
「とりあえずまだ小さい時だったら籠はまだいいから飛べるようになるまではこの中で育てたらいいよ。餌はこれをお湯でふやかして食べさせたらいい。この本にある程度の事は書いてあるから参考にしたらいいよ」
「ありがとうございます。がんばってみます」
「あ、そうそう。そのまま持って帰るとバレちゃうからこのバッグに全部入れていくといい」
と言って大きめのバッグに全部入れてくれた。
傍から見ると“何買ってきたんだ?”という大きさだけど仕方がないよね。
「それでは失礼します」
「がんばってね」
「はい」

私は店を出ると若干急ぎ足で歩いてとりあえず怪しまれずに寮まで帰ってきた。
部屋に入ろうとすると
「ひーなちゃん」
ギクリ!!
私の心臓が一瞬縮み上がる
「お、お姉ちゃん、どうしたの?」
「別に何でもないけどひなちゃんの姿が見えたから。ん?やけに大きなバッグ持ってるね」
「な、何でもないから!!何でもないよ・・・」
「ん―――??なーんか怪しいな」
「え・・・そ、そう?!!べ・・・別に何でもないから・・・」
「ひなちゃん、冷たいよ。お姉ちゃんにも話してくれないんだ・・・うぅぅぅ・・・」
う~~~~ん、お姉ちゃんだったら仕方がないか・・・。
「・・・分かったから。お姉ちゃん、ちょっと来て」
私はお姉ちゃんを部屋に引っ張り込んだ。
「な・・・何?ひなちゃん?」
私は雛鳥を見せてお姉ちゃんに一部始終を話した。
「ふ~~~ん。なるほど、ひなちゃんらしいよね。まさに“ひなちゃんと雛ちゃん”だね」
「うふふ お姉ちゃん、うまいね」
「でも・・・ひなちゃんも寮はペットは禁止ってことは知ってるよね?まるちゃんに知られたら一大事だよ」
「うん・・・分かってるよ。でもどうしても放っておくことができなかったんだ。私が責任持って育てるからお姉ちゃんは知らなかった事にしておいて。お願い!!」
「う・・・うん、ひなちゃんがそう言うならいいけど・・・」
「ありがとう、お姉ちゃん」

それからの私は時間ができるとダッシュで寮に帰って雛鳥の世話をするようになった。
このところ休憩時間になると席を外す生活をしているからか
「陽菜、最近妙に忙しそうだな。委員会活動とか忙しいんだったら手伝うから無理をするなよ」
「うん、大丈夫だよ 孝平君。そういうことじゃないから」
頑張って世話をした甲斐があったのだろうか、雛鳥は日に日に元気になっていくように見え、少しずつ成長していった。
何だか自分の子供を世話をしている気分でもある。
「できたらそろそろ籠が欲しいんだけどな~」
羽も生え揃ってきて少しずつ飛べるようになってきたので私は部屋にいる時は外に出して自由に動けるようにしていた。
このころになるとかなり私に懐いてきていて遊んであげると私の肩や頭に乗ってくるので可愛くて余計に愛情が湧くようになる。
もちろん飛ぶようになった以上、扉の開け閉めにも注意するようになった。
急に開けられないように鳥を外に出している時はドアには鍵をかけておくようにした。

しかし、ある時たまたまうっかり鍵を閉め忘れていたことに気付かず鳥を外に出して遊んでいたら突然
「ひーなちゃん、遊びに来たよ―――」
「あ!!!」
「あ!!!」
お姉ちゃんが突然開けたドアから鳥が外に出てしまった。
「しまった!!」
私は慌てて鳥を追いかけて外に飛び出した、が、そういうときに限って悪い事は重なるものである。
飛び出した廊下の先には物凄い形相をしているシスター天池の姿が・・・。
「悠木さん、これはどういうことですか?寮内でペットは禁止というのは知っていますよね?」
「はい、知ってます」
「ではどういうことですか?」
もしかして鳥も心配してくれたのだろうか、しばらく辺りを飛んだ後、私の肩にとまった。
「シスター、全てお話しますので談話室までよろしいでしょうか?」
「わかりました」
そこで私は最初にお姉ちゃんに話したことと同じコトを全て話した。
「話は分かりました。でも規則は規則です」
「そんな・・・シスターは雛鳥の命より規則の方が大事だと仰るんですか?そんなの酷すぎます」
私は涙ながらに叫んでいた。
休憩時間も惜しんで頑張って育ててきたから愛情もひとしおなだけに・・・。

シスターはしばらく間をおいて
「私もそんなことくらいは心得ています。これでも神にお使えする身、命の大事さはあなた達以上に分かっているつもりです。私が言いたいのはそういう状況なのにどうして私に相談してくれなかったのか、ということです。確かに規則は規則なので守らないといけません。でも状況によっては一人で悩むよりよりもみんなで考えれば何か打開策も出てくるはずです」
「シ、シスター・・・」
そしてシスターは表情を和らげて
「規則である以上は寮内で飼うことを認めるわけにはいきませんが、今夜はもう遅いので特別に目を瞑ります。明日礼拝堂へ連れてきなさい。確か倉庫の中に籠があったはずです。それと悠木さん、あなたが引き取ってきた以上あなたが責任を持って世話をしなさい。分かりましたか?」
「はい、ありがとうございます。シスター」
周りで見ていた人から自然と拍手が起きた。
「何だよ、みずくさいじゃないか。そういうことなら俺にも相談してくれたらよかったのに」
「そうだぞ悠木。お前は味方が多いんだから誰でも相談に乗ってくれるのに」
「悠木さん、私も手伝うわよ。遠慮なく言ってね」
「みんな・・・ありがとう・・・」

「いや~~~よかったよかった。これでお姉ちゃんも一安心だよ。それはそうとひなちゃん、この鳥 名前何ていうの?どう呼んだらいいの?」

「あ・・・そういえば・・・まだ・・・正式に・・・決めて・・・なかったよね。あははは・・・」




あとがき・・・みたいなの
誕生日にまつわる話というのはさすがに急には思い浮かばなかったので以前に書いてて続きが思いつかなくて中途半端で放り投げていた陽菜メインのSSをどうにか完成させてとりあえず誕生日記念(?)としました。
なので誕生日とは全然関係がないのですけど中途半端だったのが一応完成してよかったです。
鳥の名前も付けようかと考えましたけどどうもうしっくり来る名前が思い浮かばなかったので結局最後まで名無しのままで・・・。


追記
やまぐさん紙飛行機さんTMさん 紹介・感想ありがとうございました。

やまぐうさん・紙飛行機さん>喜んでいただけましたでしょうか?

TMさん>遠山さんだったらヲイラも・・・(ってコラ!!)


TMさんSS
二つの抱き枕でここまでの妄想(暴想?)素晴らしいです!!
いいエロ具合ですね。ついつい引き込まれてこちらまで妄想モードに突入・・・(以下自主規制)
また、挿絵のかわりにその抱き枕の写真がこれまた!!



てなコトを書いているうちにアクセスカウンターが無事1万を超えました。
これもひとえに訪れて下さった皆様のお陰です。
心よりお礼を申し上げます。
どうもありがとうございました。
これからもタイトル通り気ままにマイペースでやって行こうと思っておりますので、よろしければお付き合いして頂ければ嬉しく思います。





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『夜明け前より瑠璃色な-Moonlight Cradle-』は2009年2月27日に発売です。