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気ままな場所

主にオーガスト系のゲームとかのSSや類する小ネタ等を書いていこうと思います

FORTUNE ARTERIAL SS    『支倉家の年越し ~支倉伽耶の大晦日~』

今更ながらではありますが、年末のSSです。
さすがに正月ネタもいい加減もうどうか……とは思いましたけど次の正月までネタとして取っておくのも何ですので書いてしまいました。

というわけで ↓


FORTUNE ARTERIAL SS 『支倉家の年越し ~支倉伽耶の大晦日~』


私達は年末からおばあちゃんの家に遊びにきています。
さっきみんなでテレビを見ながらママ特製の年越しそばを食べました。
「さすが手打ちは何か違うな」
「そうだな、なかなか美味かった。結構練習したのか? 瑛里華」
「そうね。もう頑張ったんだから」
そう言えば何故か今年は妙にママが張り切っていて
「今年はソバを手打ちするわよ!!」
と言いながら早くから教室に通ってソバの打ち方を習ってきてそれを今日披露してくれた。
それにしてもさすがママだね。昔から何をやるときも本気でやってるから確かにやることはどれも素人離れしてたんだけど、今回のソバも本当に美味しいよね。あっという間に食べちゃった。
その後、私は初詣に行くためにおばあちゃんに振袖を着せてもらいました。
その振袖は今回のためにとおばあちゃんが新しくあつらえてくれたものです。


コトの始まりは私達がおばあちゃんの家に着いてのことです。
年末年始をおばあちゃんの所で過ごすために来た私達は早速荷物を置くヒマもない感じでおばあちゃんに呼ばれてある部屋に行きました。
するとおばあちゃんは何だかもう居ても立ってもいられない様子でソワソワしながら
「よくきたな、伽耶。そうだ、付いてきなさい。見せたい物がある」
するともしかしたら何があるのか知っていたのだろうか? ママが楽しそうに
「もぅ母様ったら白々しい。それに早く見せたくてウズウズしているのが見え見えね」
「うるさい! 瑛里華は黙っていろ」
「はいはい、おばあちゃん」
「お前まで言うな!! まぁいい。それで伽耶、これを見てみなさい」
おばあちゃんがこの瞬間を待ちに待った様子である部屋の襖を開けるとそこに掛けられていたのが一着の豪華絢爛な振袖。
それを見た私はもうビックリ!!
「す……すごいキレイ……」
「伽……伽耶さん、これは……?!」
「また母様……。どうしたの?」
「どうだ? 伽耶。あたしがこの日のために用意しておいたのだ。これを着て珠津島神社に初詣に行ってきなさい」
えぇ~~~!! こんなキレイなのを私に……?
「そ……そんな。こんなキレイな着物……もったいなくて着れないよ……」
するとママが
「伽耶、せっかくおばあちゃんが用意してくれたんだから着てみなさい。それにおばあちゃんも伽耶に着て欲しくて作ってくれたんだからその方が喜ぶわよ」
「ま……まぁ、そういうことだが……それよりも瑛里華、孫に呼ばれるのは仕方がないが、お前まで“おばあちゃん”と連呼するな!!」
「別にいいじゃない? おばあちゃん」
いつのまにか横には桐葉さんが来ていた。
「う……うるさい、桐葉!! お前まで言うな!!」
「はいはい。分かったわよ、伽耶ちゃん」
「子供呼ばわりするな!!」
「じゃ伽耶にゃん、かしら?」
「う……うるさい!!」
相変わらず桐葉さんってすごいな。パパやママやおばあちゃんを簡単に手玉に取ってるし……。
「それじゃあ今から伽耶のお着替えだから孝平はあっちに行っててね~」
「あぁ、それじゃ俺は居間でテレビでも見てるよ」

「それでは伽耶、おばあちゃんが着せてあげるから着てみようか」
「うん」
こんな凄い着物を着せてもらえるなんて幸せだな~~~。
「それはそうと瑛里華もやり方をちゃんと見ておれよ。せめて娘の着物の着付けくらいはできんとな」
「わかったわよ……ったく、得意分野だと偉そうにするんだから……」
「何か言ったか?」
「何も。え~え~、しっかりと勉強させて頂きます。って言うかそれはそうと母様、私の着物はないの?」
「お前には前に買ってやったのがあるだろ? おぉそうだ、ちょうどいい。あたしが伽耶に着せてやっているのを見ながらお前も自分でやってみるがいい。見てるだけでは分からん事もあるだろうからな」
「えぇ~~~~~?!!」
まるでやぶへびみたいなママの顔。
「早くしろ。始めるぞ」
「あ~~~ん、待ってよ~~母様」

それにしてもさすがおばあちゃん。
毎日自分で着ているからか本当に手際よく着せてくれます。
その手際の良さにはさすがのママも感心した様子で
「やっぱりさすがね、母様」
「そりゃ何年も毎日着ていると誰でも出来るようになる。って言うかお前も見てるだけでなく自分の手を動かさんか!!」
「……分かってるわよ」
すると横で笑みを浮かべている桐葉さんからのツッコミと思える言葉が。
「何年? 二桁くらい桁が違うんじゃ?」
「う……うるさい!! そこ!! つまらんツッコミをするな!!」

そういう冗談を言ってる間にできたみたいです。
「これでよし……と。さあできたぞ、伽耶。苦しくないか?」
「うん、大丈夫だよ」
「鏡を見てみなさい」
私は全身を映せる大きな鏡の前にたった。
すると私は思わず息を呑んだ。
「……!!」
うそ……!! これが……私?!!
鏡に映った姿は確かに私なんだけどまるで私じゃないみたい。って言うかどう見てもいつもの私じゃない……。
「うわぁ~~~! 何だかもうこのまま日本髪をつけたら時代劇に出てくるお姫さまみたいだね。おばあちゃん、ありがとう」
おばあちゃんも満足したみたいで得意気な顔をしながら
「そうかそうか。まぁ、あたしが見立てたのだから当然に決まっておろう」

桐葉さんも
「伽耶ちゃん、カワイイわよ」
するとおばあちゃんはちょっとムッとした顔で
「桐葉……今の言葉はどっちに言ってるのだ?」
「さぁ、どっちかしら?」
何だか桐葉さんも楽しそうです。

その横でおばあちゃんがやっているのを見よう見まねでやっていたママは
「う~~~~ん、どうしても巧くできないよ~~。母様、助けて~~~」
するとおばあちゃんは呆れた顔で
「何やってるんだ? 瑛里華。ったく……仕方がないな。ちょっと貸してみなさい」
おばあちゃんは慣れた手つきでママの着付けをしていきます。
「ここはこうやって……、それからこうする……。するとほら出来た。簡単ではないか?」
おばあちゃんからすると『何でこんなことができないのか』と言う顔だけど私達からするとこれがなかなか……。
「瑛里華もまだまだだな」
「うぅ……」
悔しそうな顔をしているママの横で
「くっくっく……」
今にも吹き出しそうなのを口を押さえて必死でこらえているといった顔をしている桐葉さん。それを見たママは
「な……何よ、紅瀬さん。あなたは一人で着れるの?」
すると桐葉さんは返す刀で
「当然でしょ? 今でこそ洋服も着てるけど私も前は普通に和服を着てたんだしね」
見事に返されたママは更に悔しそうに
「うぐぐ……。見てなさい!! 絶対一人で和服を着れるようになってやるんだから!!」
あっちゃ~~~、またママの闘争本能に火が付いちゃったのかな……?
「うふふ、せいぜい頑張ってね」
と、まぁ桐葉さんは相変わらずの表情。


「そろそろできたか?」
痺れを切らしたのか分からないけどタイミングよくパパがやってきた。
「あ! パパ!! 見て見て!!」
するとパパはビックリした顔で
「おい……妙に姿が変わったぞ。本当に伽耶か?」
「失礼ね。実の娘に何てこと言うの? 孝平」
「え?……い……いや、あまりにも見違えたもんだから……」
「それじゃ私の見栄えはどうかしら?」
「いや~~~、それにしてもさすがは伽耶さんだな。こんなにキレイに着せる事が出来る人はそんなにいないんじゃないのか?」
「ちょっと……褒めるのはそこ?」
「あ? あぁ……二人ともキレイだぞ」
「後回しにされたみたいなのがちょっと気に入らないけど一応褒めてくれたんだからまぁよしとしておくわ」
「それにしても伽耶さんもこれだけキレイに着せられるんですからそういう方面の商売をされても十分やっていけるんじゃないんですか?」
「冗談言うな!! 一番ゆっくりしたい時期にそんな慌しい仕事なんてやってられん。それにこれは趣味みたいなものだから仕事にしたら面白くなくなるしな」
みんな妙に納得した感じで
「なるほど……」


ゴ~~~~~ン

遠くに鐘の音が聞こえた。
「あ、もうそういう時間か」
「あ~~~、早く初詣に行きたいな~~~。ねぇ、パパ ママ」
するとママが
「伽耶、今日はいつものじゃじゃ馬じゃなくてお淑やかにしないとダメよ」
するとムッとした私は
「よく言うよ。誰の娘でしょうね?」
「伽耶!!」
「はっはっは!! まったくもって親子だな」
おばあちゃんは大笑い
ママはハッとなって
「も~~~、伽耶もつまらないことを言わないの! 母様も何てこと言うの?!」
「親子漫才はいいから早く行ってきなさい。今から歩いていくと丁度いい時間になるだろう」
「そうね。それに伽耶はこの春は受験だからちゃんと拝んでおかないとね」
「おぉ、そうか。もうそんなになったのか?」
「はい、頑張って修智館学院の後期過程を受けてみようと思って」
「そうかそうか。ま、コイツ等が行ったくらいだから十分大丈夫だろうよ。神社に行ったらしっかり合格祈願をしてくるがいい」
「か……母様、あのね……」


「それでは行ってきます」「行ってくるわね」「行ってきま~~す。おばあちゃん、桐葉さん」
「行ってらっしゃい、気をつけてな」

歩きながらパパが
「今年もいい年になるといいな。特に伽耶にとってはな」
「うぅ……御期待に添えるよう頑張ります……」





あとがき……みたいなの
久しぶりの伽耶ちゃんシリーズ(?)です。
相変わらず突然思いついたネタですので勘弁してください。
まぁ……夏に書くよりはよっぽどマシでしょうし、だからと言ってこの年末まで待つのも何なので書いてしまいました。
やっぱりいつでもおばあちゃんというのは孫には甘い……ということなんでしょうか?


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