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気ままな場所

主にオーガスト系のゲームとかのSSや類する小ネタ等を書いていこうと思います

FORTUNE ARTERIAL SS    『紅瀬桐葉誕生日記念SS「主の務め」』

ふと今日が桐葉の誕生日ということに気付いて速攻で考えてみました。
とは言っても一応誕生日モノではあるのですが、何か違うような気も少々……
ちょっと時間の関係で申し訳ありませんが、巡回の感想はまた後日ということでSSのみをUPします。


そういえば考えてみればこのSSがここで通算200作目だったんですよね。


というわけで本編へ ↓





FORTUNE ARTERIAL SS 『紅瀬桐葉誕生日記念SS「主の務め」』


とある日曜日、あたしは館に瑛里華を呼び出した。
もっとも呼び出すといってもあたしは“けーたいでんわ”というのを持っているわけではないし別に持つ気もないが、用事のついでに学院に出向いた時に監督生棟に立ち寄って前もって直接話はつけておいた。
まぁ、こう見えてもあたしはこの学院の理事長であるから何かと学院に行く用事はあるし、一応娘のことは気になるが普段は特別用があるわけではないので監督生棟に立ち寄る事はないのだが、今回は瑛里華の顔を見るついで(どっちが主な目的なのだろうか?)で中に入るや否や瑛里華は目を丸くして
「あら? 母様。また今日はどうしたの?」
なんて顔をしてるんだ? コイツは。そんなにあたしがここに来るのが珍しかったのだろうか? まぁ、確かにここに来ることはそんなにないからな。だけどそれよりも……
「こら瑛里華。そんな顔をしないでもよいではないか? あたしがここに来るのがそんなに珍しいのか?」
「え? えぇ……。だって確かここでは母様の誕生パーティーをやって以来だったかしら? 館以外で会った記憶ないし……」
そ……そう言われると返す言葉がないな……
「そ……そうだったかな?」
すると横で何やら書き物をしていた桐葉がまるで全てを見透かしているかのような視線をこちらに向けながら
「あら、そうかしら? 私は何かと伽耶の姿はちょくちょく見てたけど? てっきり私は娘のことが心配で様子を見に来たんだと思ってたけど?」
ストレートに的を射られたので少々ムカッっときたあたしは
「桐葉!! そ……そりゃ確かに何かと学院には来ていたがあくまでも仕事だ!! あ……あたしも忙しいからそんないちいち娘のことを気にかけている暇などないわ!!」
というあたしの言葉など全く意に返さず
「そう? ならいいんだけど。あまりにも周りをキョロキョロしてたからどう見ても千堂さんを探しているようにしか見えなかったわ」
「だ……だから違うって言っておるだろ!! 学院内の様子を見て回るのも理事長としての仕事の一つだ!!」
「はいはい、そういうことにしておきましょう」
ったく、コイツはどこまで鋭いんだ? すると今度は瑛里華が顔を真っ赤にして
「か……母様、ありがとう……」
とポツリと一言。
「だ……だからそうじゃない!! 何を勘違いしておるのだ? この娘は……ってそうじゃない!! 今日は用事があって来たんだ!!」
あぶないあぶない。ったくこのバカどものせいで肝心の用件を忘れるところであったわ。
すると瑛里華が怪訝そうな顔で
「用事? 何?」
「瑛里華、この21日の日曜は忙しいか?」
「え? まぁ、それなりに用事はあるけど大丈夫よ。どうしたの?」
「それならちょっと用事があるから館まで来てくれないだろうか?」
「別に構わないけど……どんな用事?」
さすがにここで言うわけにはいかない。
「まぁ……ここではちょっと……。その時に話す」
瑛里華は何か納得いかないような顔つきではあるが
「そう? ……分かったわ」
すると横から
「その様子だと私は行かない方がいいみたいね」
コイツは相変わらず何もかも見透かしたように……
「あ……いや、そうではないのだが……詳しい事はまたあとで話す」
「伽耶がそう言うんだったらそうさせてもらうわ」
この日だけはさすがに朝から桐葉に来られるとマズイ。


そして時は流れて11月21日
先日館に来た瑛里華にこの日は桐葉に館に来るように伝えておいて貰うよう頼んでおいた。
そしてあたしはというと……
「野菜はこう切って……」
「ふむ、なるほどな」
瑛里華に教えてもらいながらの下ごしらえ。
普段料理なぞやらないあたしには少々難儀ではあるのだがこれは仕方がない。

それから鍋の中に用意した具材をいれてしばし待つ。すると
「伽耶、言われた通り来たけどどうしたの?」
「おぉ来たか、桐葉。これを見てみろ」
「え? これは……鍋?」
テーブルの上にはグツグツ煮えて食べ頃になっている鍋がある。
「そうだ、お前のために作ったキムチ鍋だ」
「キムチ鍋って……何かあったの?」
「何かって、今日はお前の誕生日ではないか。だからお祝いをしてやるのも主として当然の務めでもあるしな。まぁさすがにあたし一人では難しかったから瑛里華に手伝ってもらいはしたがな」
フッ、言わなくてもどうせそのうち桐葉に突っ込まれるんだから先に言っておいた方がいいだろう。
「紅瀬さん、お誕生日おめでとう。母様ったら紅瀬さんに食べてもらうために頑張ってたわよ」
「そう? それにしてもまさか伽耶からこういうことをされるとは思わなかったから驚いたわ。ありがとう」
一応親をたててくれるとは良く出来た娘だな。
「さ、せっかく母様が頑張って作ったんだからいただきましょ」
「そうね。いただくわ」

「どうだ? 味は」
「いい香りだけど味はよく分からないわ。残念だけど」
まぁ、あたしと瑛里華も食べるからあまり辛くはしなかったのだが予想通りの反応だな。
「そう言うかと思ってお前のためにあるものを用意してある」
と言ってあたしは懐から一本のビンを取り出して桐葉に渡した。
「これは?」
桐葉に渡したのは何やら骸骨の絵が描いてある真っ赤な液体の入ったビン。名前は確か“デス何とか”……と言ったか? 文字が全部異国の文字だから説明も何て書いてあるのかさっぱり分からないが、瑛里華の話だととてつもないくらい辛いソースだそうだ。
「まぁ、これもプレゼントみたいなものだ」
桐葉はしばらくラベルを眺めていたが
「伽耶、これなんて書いてあるのかしら?」
いきなり桐葉が不敵な笑みを浮かべて聞いてきた。
こ……こいつ、絶対分かって聞いておるな。それと瑛里華の入れ知恵だってことも……。
「あ……まぁ……そんなことはどうでもいいではないか。と……とりあえず使ってみろ」
「そう? ありがとう」
桐葉はビンを開けるとまるでそれがどういうものか分かっているかのように中身を自分の器にたっぷりと振りかけて口に入れた。
ふと瑛里華の顔をうかがってみると何やらゲンナリというか物凄い顔をしている。あたしは食べたことがないが、そんなに強烈なのか?
「おいしいわ。伽耶にしては気が利いてるわね」
鍋の具を器に入れる度にその真っ赤な液体をたっぷり振り掛けては美味しそうに食べる桐葉を見てふと興味を持ったあたしはよせばいいのに
「桐葉、それちょっともらってもいいか?」
それを聞いた瑛里華は血相を変えて
「か……母様!! ぜったいやめたほうがいいから!!」
「まぁ、死にはせんだろ?」
桐葉も少々心配そうな顔で
「確かに本当に死にはしないけど……どうなっても知らないわよ」
「大丈夫だ。ちょっとだけだしな」
スプーンでちょっとすくって口に入れた瞬間……
「○×※△&#*~~~~~~!!!!!!」
な……なんだこれは!! 辛いじゃなくて痛い!!! いや……それすら通り越して……
「ひふ!! ひふ!!」(水!! 水!!)
もうあたしは水を求めてジタバタジタバタ。
「人の忠告を聞こうとしないからよ」
淡々と言う桐葉
「ちょっと紅瀬さん……。ほら母様、水……」
あたしは瑛里華から水を奪い取ると一気に飲み干した……が、コップ一杯くらいでは全く収まらない。
その後、数え切れないくらい何杯も水を飲んでやっと少しマシになってきた。
「ひひは……ひょふほんはほほはへへふは……」(桐葉……よくこんなのを食べれるな……)
何せ舌が麻痺してしまって自分でも何言ってるかわからん。が、桐葉は表情一つ変えずマイペースで鍋をつつきながら
「ここまでしないと味がわからないんだから仕方がないじゃない?」
「それにしても紅瀬さん、母様が何て言ってるのかよく分かるわね」
これはあたしも驚いたが、桐葉は当然と言う顔で
「付き合いが長いからよ」

とりあえず3人で鍋を平らげて
「ごちそうさま。素敵なプレゼントだったわ。ありがとう、伽耶 千堂さん」
「ほうひっへほはえふほあはひほふへひい……」(そう言ってもらえるとあたしもうれしい)
「何言ってるの? 母様。まだ回復しないの?」
相変わらずまだ舌が麻痺したままなので言葉にならん……。ったく、こんなのを普通に食べる桐葉も桐葉だが吸血鬼の回復力にこれだけ対抗できるこのソースの威力もどれだけキチガイじみた代物なんだ……。
それからしばらくは舌が麻痺したままだったので回復するまでは桐葉以外との会話がままならかったのは言うまでもなかった。





あとがき……みたいなの
何故か伽耶さんメインになってしまっておりますが、これでも一応桐葉の誕生日記念のSSのつもりです。
この前からそうなんですがただ単なるプレゼント物だと個人的に面白くないし、だからと言って他にネタはというと……ということで少々頭をひねってみました。






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