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気ままな場所

主にオーガスト系のゲームとかのSSや類する小ネタ等を書いていこうと思います

FORTUNE ARTERIAL SS    『待ち人を待ちわびて』

さて、暮れも押し迫ってきました。
とりあえず仕事も休みに入ったのでどうにかSSを書く時間も取れるようになったのでここのところ溜まったネタを吐き出すように(?)書いてたりして(笑)
といいますか、ここ2~3日ほどは夜のテレビが全くつまらんのでお陰でSS書きの作業が結構はかどりました。


で、またまた遅くなりましたが一応巡回報告を

早坂さんSS 『ふれあう夜
いつの間にミアはあっちの方に鋭くなったんでしょうか?

やまぐうさんSS 『地球で学んだこと
父の立場からすれば『なんちゅうコトを学んできたんだ?』と言いたいところでしょうね。

マクさんSS 『馬子にも衣装と言うけれど
さて、どこからどこまでが桐葉の計画通りなのでしょうか?

THE FAN
二人とも“お疲れ様”って感じでしょうか。
それにしても最後は瑛里華もそんな中でそれなりに楽しんでいるみたいで、こりゃやはりあの人の妹なんでしょうね。



FORTUNE ARTERIAL SS 『待ち人を待ちわびて』


暮れも押し迫ったある日
あたしは屋敷の玄関を出て庭をウロウロしていた。
するといつの間にか桐葉が横に来て
「伽耶、こんなところで何してるの?」
あたしはいつもの如く少々ぶっきらぼうに
「なんだ、桐葉か。別に……何でもないが」
何だコイツは。突然現れるなというのに……。
「そう? だったらいいんだけど。そういえば今日かしら? 千堂さん……じゃなくて支倉夫婦が帰って来るのは」
「そ……そうだったな。まぁ……だからといって何だというんだ?」
「確か初孫を連れてくるのよね。やっと子育ても一段落ついたらしいから顔を見せに来るって言ってたわね、おばあちゃん」
「う……うるさい!!」
コ……コイツ……あたしが一番気にしている事を……。っていうか孫に言われるのは仕方がないが、コイツにだけは言われたくはない……。

桐葉があまりにも的を射たようなツッコミをしてくるので、あたしはとりあえず桐葉から離れる事にした。
「あら? 伽耶、ドコに行くの?」
「別に。それにもともとは庭を散歩していただけだし……」
すると桐葉はニヤリと笑いながら
「そう? だけど私にはどうみても普通にお散歩しているようには見えなかったけど?」
「ど……どういう意味だ?!」
「二人……いえ、三人の帰りが待ち遠しくてソワソワしているのを必死で隠しているようにしか見えないわ」
「んな……?!!!」
コ……コイツはどこまで鋭いんだ?!! しかし口をついて出た言葉は
「そ……そんなわけないだろう!! 勝手に出て行って勝手に帰ってくるんだし、別に待っててやることなどあるわけない!!」
しかし桐葉はあたしのそんな言葉など全く信じていないみたいで相変わらずの(?)不敵な笑みを浮かべて。
「まぁ、伽耶がそういうのならそういうことなんでしょう。だけど娘の顔はともかく孫の顔は早く見たいというのはあなたの顔にしっかりと出てるわね」
「うぐぐ……」
まったく……どっちが主でどっちが眷属だかわかりゃしない……。

こうなったら……
「しかし……さすがにあたしはもう諦めているが、おまえは孫にどう呼んでもらうつもりだ?」
「どういうこと?」
「どうもこうもお前もここにいたら必ず顔を合わすことになるのだからな。まぁ、とりあえずは“おばちゃん”か?」
桐葉には口喧嘩ではなかなか勝てないのだが、これでも一応仕返しのつもり。
さすがに“おばちゃん”という言葉には眉をピクッとさせていたが、すぐに元の表情に戻って
「おばちゃん? まさか。“おねえちゃん”とか“桐葉さん”とか呼ばせるわ。当然でしょ?」
この言葉にはさすがのあたしも少々ムカッときて
「ちょ……ちょっと待て!! あたしは“おばあちゃん”でお前は“おねえちゃん”か?!!」
しかし桐葉は全く動じず
「だって関係からいっても伽耶はおばあちゃんで間違いないんだし。それに私はおばちゃんっていうには若すぎるでしょ?」
コ……コイツ……。どこまで口が減らないヤツなんだ?


「ほらほら伽耶、声が聞こえたわよ。もう近くまで来てるんじゃない?」
あたしは桐葉のせいで頭に血が上っていたので気がつかなかったが、落ち着いて耳をすませてみると確かに声が聞こえた。
まぁ、あたしらの感覚は普通の人間より優れているから聞こえるのだが。
だけど、不思議なことにその声を聞くとあたしはまるで毒を抜かれたかのように怒りが治まると同時に久しぶりに会う娘とあの時病院の玄関で見て以来これまた久しぶりに孫の顔を見れるという嬉しさが込み上げてきた。

しばらくしてあたしは思わず“ハッ”となって横にいる桐葉をチラッと見ると、今度は何も言わず珍しく優しい顔で笑っていた。
どうも顔がほころんでいたみたいだから、また桐葉から突っ込まれるのかと思っていたが、これは意外な反応だ。
「どうしたの? 伽耶」
「……いや、お前にしては珍しい顔をしてるな、と思ってな」
「そう? たぶん私も伽耶と同じことを考えているからかもね」
「フッ、そうか」
「伽耶もいい顔してるわよ。母親らしい顔ね」
「まぁ、これでも一応瑛里華の母親だからな。たまにはそういう顔もするわ」

聞こえる声が段々と大きくなってきてそれに混じって孫の声も一緒に聞こえてきた。
その声を聞きながらあたしは逸る気持ちを抑えて、もうすぐ現れるであろう二人と初孫を待っていたのだった。

最初に顔を見たときからもう何年経ったかな……。
伽耶ももうずいぶん大きくなっただろうな……。
初めて会うあたしの顔を見てなんていうだろうかな……。
初めて会うあたしのことを“おばあちゃん”と呼んでくれるだろうかな……。





あとがき……みたいなの
このSSのネタは帰省の話が何かと出てきた頃からあったのですが、先に書きたいネタが他にあったのと、巧く話が広がらないことで結局後回しになってしまいました。
ま、時期的にもそんなに遅くもないし、いいのではということで……。





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