FC2ブログ

気ままな場所

主にオーガスト系のゲームとかのSSや類する小ネタ等を書いていこうと思います

『一人ぼっちの誕生日』   夜明け前より瑠璃色なSS  『フィーナ誕生日記念SS』

せっかくの休みに出かけようと思ったらまるでこの日を狙ったかのように雨が降りやがる……。
雨もたまには必要なのは分かってるけど……。


で、フィーナの誕生日だというのにまたしても事後処理です。
っていうか当日まで完全に頭にありませんでした。
で一応頑張って(?)描いた揚句がこれなんですけどね……。

それと余談ですが、このSSが『夜明け前~』の丁度100作目です(ってかまだそんな数字かい!)



久々に感想などを少々

早坂さんSS 『何度でも
フィーナの誕生日SSということでキチンと準備されていたということでさすがです。
やっぱりサプライズ的要素も必要ですね。
ネタが被らないようにというのはすごいですね。
自分はもういい加減にネタが思いっきり被りそうです(汗)



というわけで本編へ ↓



夜明け前より瑠璃色な SS  『フィーナ誕生日記念SS「一人ぼっちの誕生日」』



今年もまた私の誕生日がきた。
毎年の事ではあるのだけど、今年も王宮において記念パーティーが開催された(と言ったら凄く他人事みたいなのだけど)
確かに私のために様々な方がお祝いをして下さるのは凄く嬉しいことではあるはずなのだけど……正直に言うといまいち乗り切れない。
何故かというと、これは宮廷における公式行事ともなっているためというのもあるのだけど……本音は本当に祝ってほしい人が今年もここにいないから。


地球に留学し、一般家庭にホームステイをして私は朝霧達哉という男性と出会いそしてお互いに惹かれあった。
そして国王であるお父様に直談判もした結果、私達は認めてもらって今日に至っている。
だけど婚約者として認めてもらったとはいえ私達が一緒になるためには達哉がそれなりの地位になる必要がある。
それは仕方のないこと。私と一緒になるということは海千山千の貴族や官僚達を相手に回すということでもあり、そうした人と対等以上にわたり合わなければならない。
それにそれ以外にも私達王族の仕事は多岐に渡るためこういった知識を身に着けるためには早くて数年といったある程度の長い時間がかかる。
私の場合は生まれながらの王族のためにまだ小さい頃からこういうことを習っていたからできるわけだけど達哉はまだ始めて間もないから仕方がない。
もちろん達哉はそのために猛勉強をして頑張っているとのことだし、担当の教官からも「これだけ優秀な方というのはそうそうおられないですな。これでしたらもう時間の問題ですよ」という朗報は逐一私の耳に入っているから安心している(もっとも私が“逐一報告を上げなさい”という指示をしているというのもあるのだけど)
だからそれほど心配はしていないのだけど……やっぱり待ち遠しい。

そして今年も退屈……というのか物足らないというのか……という時間を過ごして私は部屋に帰ってきた。
もしかしたらこのドアを開けたらそこには達哉が……
という一縷の望みを抱いてドアを開ける。
誰もいない静かな部屋を見て
「……やっぱりね」
現実というものを痛感してドアを閉め、ソファに腰を下ろすと
「はぁ……」
と大きな溜息一つ。
今日は沢山の人に自分の誕生日を祝ってもらったはずなのに……自分の一番の記念日のはずなのに何で溜息なんか出るのだろう?
やはり達哉が……
それは分かっている。誰に言われなくても私が一番分かっている。
それに達哉も頑張っているんだからあと何年かしたらこの日のこの時間、私の目の前には愛する達哉がいるはず。
だけど……私のわがままなのは痛いほど分かっているけどやっぱり今、この場にいて欲しい。

ふと私は思い出したように机の上にある端末を操作してメールの着信履歴を表示させた。
いろんな所からメールが届いていて本当は全部見ておかなければいけないのは分かっているんだけど今日はそんなのは全く目に入らない。
私が見たいのは一つだけ。“From”の欄に“朝霧達哉”と書いてあるメールのみ。
「やっぱり届いていたわ」
急いでメールを開く。
そこには“誕生日おめでとう”から始まっていろいろ近況報告とかが書いてあった。
そのメールを何度も何度も読み返す。
「そうなんだ」とか「うふふ」とかいろんな独り言を言いながら。
だけど読めば読むほど益々愛する達哉への思いが込み上げてくる。


この気持ちをこんな形で紛らわすのはよくないと分かっているんだけど……
無意識に立ち上がった私は棚に並べてある瓶の中から一本取り出し、テーブルに置いた二つのグラスに注ぐと一つを自分の反対側に置いた。
そしてまるで目の前に誰かがいるかのように。
「乾杯」
グラスの中身を飲み干すと誰もいないはずの向かい側の席に向かって
「ありがとう、達哉」
誰もいないはずなのに目の前には達哉がいて『おめでとう』と言ってくれた気がした。
その達哉はいつもの様に私に微笑みかけてくれていた。
寂しさというのは人に幻覚まで見せるのかしら?
だけど幻はあくまでも幻。
「達哉……会いたい……今すぐ会いたい……。ううう……」
向かい側の席にやはり誰もいないのを見て私はそのまま泣き崩れた。
いない……やっぱりいない……
そう思うともう王族という身分も王位継承者という立場も全てを捨て去って、今すぐ達哉のもとに行きたくなる。
だけどそんなわがままが許されるわけなどなく、込み上げてくる涙をどうやっても抑えることができなくなった私は自分の置かれた立場を呪いながらただただ泣いた。

どれくらい泣いていただろう。
抑えきれない寂しさでどうかなりそうなになった私は泣き顔のまま空になったグラスにもう一杯注ごうと瓶に手をかけると気のせいか誰かがその手を押さえた気がした。
『ダメじゃないか、フィーナ。それにそんな泣き顔はフィーナには似合わないよ。あ~ぁ、せっかくのきれいな顔が台無しじゃないか』
「え?!」
そして
『フィーナ、そのくらいにしておきなよ。それから寂しい思いをさせてごめんね。本当にごめん。俺ももっともっと頑張って一日も早くフィーナの側へ行くからフィーナももう少し我慢してくれ』
「……達哉」
顔を上げて辺りを見回してみるけどやはり達哉がここにいるわけがない。
だけどやっとの思いで我に返った私は
「……そうよね。わかったわ、達哉。私も達哉が来るのを待っているから頑張って一日も早く来てね。でも……私にこんな寂しい思いをさせているのだからここに来た時にはその寂しかった分はしっかり取り戻させてもらうわよ」
何だか今の達哉の言葉(?)で少し元気が出てきた気がした。
というのかもしかして気が済むまで(?)思いっきり泣いたから少しは気が晴れたのかしら?
私は涙を拭うと達哉のいる地球に向かって先程とは違う意味で
「ありがとう、達哉」
達哉がここに来るのはたぶんまだまだ先の話でしょう。さっきまでボロボロに泣いていたんだから寂しくないと言ったら嘘になるけどだけど考えてみれば地球に行けば達哉に会えるからきっともう大丈夫と思う。
それと……
「達哉の言う通り寂しいからといってもお酒も程々にしないといけないわね……」
と言いつつ瓶を元あった所にしまう。
時計を見ると既に日付も変わってしかももうかなり遅い時間。
当然朝から公務がある。
「いけない。早く寝ないと……」
手早くナイトドレスに着替えると私はベッドに入る。
そしていつもの様に枕元に置いてある達哉の写真に唇を重ねて
「おやすみ、達哉」

せめて夢くらいは今、幸せにしている夢を見たいと思いながらいつしか私は眠りに落ちていった。





あとがき……みたいなの
何だか思いっきりネガティブ方面に行ったみたいですが、明るい方面はいろんな人が書かれていますし自分も書いているのでそっちはネタが思い浮かばなかったというのもあるのでちょっと変わった方面もいいかな? と思って書いてみましたが、やっぱり考えてみたらせっかくの誕生日SSなのにネガティブ方面にってのもどうなんだろう。
とはいっても人前では強いイメージがあっても一人になった時に見せる弱さというのもありかな? と思って書いてみました。
それにしても寂しいとはいえヤケ酒飲んでる姫さまって……。





ブログパーツ

コメント

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

http://kimama810.blog64.fc2.com/tb.php/435-df3c9d1a

 | HOME | 

Calendar

« | 2019-11 | »
S M T W T F S
- - - - - 1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30

TIPS114 記念日にメッセージを表示する

Birthday


今日は誰の誕生日?


Recent Entries

Categories

Monthly

通算ランキング

月間ランキング


アクセスカウンター





現在の閲覧者数:

Recent Comments

Recent Trackbacks

Appendix

福hide

福hide

『気ままな場所』へようこそ!

文字通り思いつくまま気ままにSSを書いているところです。
主としてオーガスト系(といっても種類はかなり限定されていますが)とあとはちょこちょこと気が向いたらなのは系他も書いてたりして。

当ブログはリンクフリーです。
この様な所でよろしければ御自由にして頂いて結構です。
報告とかも任意で構いません。
ただ、メール等で御一報下さればコチラからも改めて御挨拶に伺わせて頂きます。


E-mail:morn-8.10@ninus.ocn.ne.jp(@は半角で)



『夜明け前より瑠璃色な-Moonlight Cradle-』は2009年2月27日に発売です。