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気ままな場所

主にオーガスト系のゲームとかのSSや類する小ネタ等を書いていこうと思います

夜明け前より瑠璃色な SS   『カレンの贈り物』

「さやか、お待たせ」
「お疲れ カレン。私も今来たところだから。でも急用って言うからビックリしたわよ」
「ごめん」
今日の仕事が終わって二人でよく行くバーにてさやかと待ち合わせていた。
「それじゃあ乾杯」
「乾杯」
「やっぱり一生懸命仕事をした後のお酒は美味しいわね」
「でもさやか、お願いだから飲み潰れないでよ」
「失礼ね。で、用事って?」
「うん、さやかにちょっと相談したいことがあって」
「そう?でも私でいいの?」
「ええ。こんなことさやかにしか相談できないし・・・」
「相談・・・?」
「ええ・・・実は・・・」

「ふ~~~ん、なるほどね。そう言えば以前にフィーナ様から話は聞いていたけれど未だもって進展してないの?」
「・・・うん」
「相変わらずね。カレンもあれだけしっかりした性格なのに昔から男性に対してはからっきしなんだから」
「そ・・・それを言わないで・・・それにそのことは最初に散々からかわれたし・・・」
「からかうって心外ね。ええと、とりあえず話をまとめると・・・要するにカレンの部隊の副隊長が最初に月に来たときにカレンと模擬空戦をして以来、彼のことが気になってしまったので彼の気を引くにはどうしたらいいか?ということね」
「ま・・・まぁ・・・簡単に言うと・・・そういうことに・・・」
「簡単も何もそういうことでしょう?」
「・・・・」
今の私の顔はたぶんもう真っ赤になっているだろう。
「もう~~~、カレンったらそんなに恥ずかしがることないでしょう。好きな人ができるのは素敵なことじゃないかしら?」
「・・・・」
「どちらにしても男性の気を引くには・・・そうだわ。プレゼントなんかどうかしら?」
「プレゼント?と言ってもどんなのが?」
「そうね・・・例えば何か手作りなんてどう?」
「手作りいぃぃぃぃ!!??!!」
「カレンの手料理でお弁当とか?」
「う~~~~ん・・・料理はちょっと・・・」
「じゃぁ・・・地球はそろそろ冬だしマフラーを編んであげるとか?」
「やり方知らないし・・・私にはムリよ」
「せっかくだし教えてあげるからやってみない?まぁ私もそんなに上手なわけじゃないけど。カレンも少しは女性らしい趣味もあった方がいいんじゃない?」
私はちょっとムッとしながら
「女性らしくない趣味ばかりで悪かったわね」
「別にそういう意味じゃないけどやってみて悪くないと思うわよ。私もやるから一緒にやってみない?」
さやかに半ば強引に押し切られた感じで
「わ、分かったわ。頑張ってみる」
「それじゃ明日、材料を買いに行くわよ」


翌日、私は仕事を終わらせた後、さやかと待ち合わせて材料を買いに行った。
「毛糸の色はどうしようかしら・・・?」
「この色なんかいいんじゃない?」
「そうかしら?男性にあげるんだったらこんな色もいいわよ」
「そう?う~~~~ん、やっぱりこれにしよう」
もう普通の女性の会話です。
で、一通り買い物を済ませて
「それじゃ私の家に行って始めましょうか」
少々嫌な予感がしたのですが
「・・・分かったわ」

とりあえずそのままさやかの家にお邪魔して編み方を教わる事に。
編み物の本を開いてさやかの指導で編んでいると、先程の予感通り朝霧家のあと二人が現れて
「あ、カレンさんお久しぶりです。って・・・えぇ――――!!
「そ・・・そんなに珍しいかしら・・・?」
「い・・・いえ、そういうわけではないんですけど・・・初めて見る光景なもんで・・・」
「・・・私も始めてするんだけど・・・」
「カレンさん、いつもの凛々しさと違って女性らしくて素敵です」
麻衣さんが羨ましそうな顔で見つめてきた。
「で、誰にあげるんですか?」
・・・穴があったら入りたい
私はもう顔から火が出そうだった。それを察したのかさやかが
「達哉くんに麻衣ちゃん、あまりからかっちゃダメよ。」
「は――――い、それじゃ頑張ってください」
「あ・・・ありがとう・・・」
「ホントこういう話題になると・・・。あ、目がとんでるわよ」
「あ、いけない・・・」
さやかの指導と本を見ながらで何となくやってみたわけですが、やれば結構できるものです。
出来るようになるとこれが案外面白くなってくるもので私も少し慣れてきたのか初めてやった割りには結構な長さを編んでいました。
「もう遅いからそろそろ帰るわ。ありがとう」
「さすがに器用ね。今日一日で随分進んだんじゃない?」
「あとはコツコツと地道にやってみるわ。それじゃ」
「ええ。頑張ってね。それじゃおやすみ」

それからというもの仕事が終わったら真っ直ぐに宿舎に帰りマフラーを編む作業に勤しむ私であった。
隊員からも
「隊長、最近どこにも出られないんですね。仕事が終わったら部屋に篭りっきりじゃないですか?」
「え?ええ、そうね。いろいろあってね」


そういう地道な作業の甲斐あって私の手製マフラーは完成した。
所々目がとんだり歪な編み方になってたりしているが、これも手作りということで勘弁してもらいましょう。
「よし、あとは渡すだけね」
とは言うもののこのことが一番の難関なのよね。
さやかが言うには
『そんなのストレートに渡せばいいでしょ?それこそ気軽に“はい、どうぞ。使ってくださ~い”って感じで』
なんて言うし・・・う~~~~~ん。

結局どう渡すか考えているうちに殆ど眠れず朝を迎えてしまった。
今日もいつもの様に支度をして仕事に行くために宿舎を出る。
ただいつもと違うのは手に一つの袋を持っていること。
中身はもちろん・・・。
昨夜一晩ゆっくり考えて私の胸の内は決まった結果である。
待機所に行くとそこには何故か申し合わせたかのように副隊長が一人。
私の姿を見た副隊長は敬礼をしながら
「隊長、おはようございます」

『・・・どういう訳か願ってもない状況ね。さて・・・頑張ってなけなしの勇気を振り絞ってみるとしますか』





あとがき・・・らしきモノ
一応以前に書いた『エース同士の語り方』の続編みたいな形です。
ちょっと過ぎてしまいましたけど一応カレンさんの誕生日SSとして書いてみました。
もっともカレンさんの誕生日自体とは余り関係ない話になってますが・・・


追記
TMさん、早坂さん 小話の感想と紹介どうもありがとうございます。
TMさん>ある意味希望ですな(^^;
早坂さん>瑛里華も欲求不満・・・ということでしょうか(^^;

やまぐうさん 小話の続きを書いていただきどうもありがとうございます。
なるほど。こういう展開は思いつかなかったです。それにしても孝平のレーダーは凄いですな!!



やまぐうさんSS「あたたかくしてくれるもの」
案外似たような事を考えてしまうもんですね。でも続きを他力本願にしてしまった自分に対していつもきちんと話として成立させているのはやはりさすがですね。個人的には白ちゃんの場合は露骨なHシーンよりこういった暖かい感じの方が好きですね(あくまでも好きな感じの方向の話ということであって別にHシーンが嫌いなわけじゃないです)

マクさんSS「あの人のために」
さすが部長さんも何だか“お主も悪よの~~”ってな感じで(^^
司も陽菜を相手にするには先ずかなでという一番厄介な壁が・・・
それと20万HITSおめでとうございます。

早坂さんSS「二人の時間」
正に大人の時間ですかね~(^^
それにしてもさやかさんは今日もやっぱり潰れてしまうんですね(^^;

朝霧さんSS「今日のかなでさん
比較的短いとはいえこれだけの話を毎日書かれているのは本当に凄いです。
ハッキリ言って自分はムリです(^^;
こんな面白い話をどんどん考えるのは大変かと思いますが、楽しみにしておりますので頑張ってください。



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文字通り思いつくまま気ままにSSを書いているところです。
主としてオーガスト系(といっても種類はかなり限定されていますが)とあとはちょこちょこと気が向いたらなのは系他も書いてたりして。

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ただ、メール等で御一報下さればコチラからも改めて御挨拶に伺わせて頂きます。


E-mail:morn-8.10@ninus.ocn.ne.jp(@は半角で)



『夜明け前より瑠璃色な-Moonlight Cradle-』は2009年2月27日に発売です。